学校ブログ

校長通信

ラストページまで駆け抜けて 第71号

2020/10/29

カリキュラム

2020読書週間が始まりました。今年の標語は「ラストページまで駆け抜けて」です。本校では、新しい学力観に通じる読書の励行を全校あげて取り組んでいます。中心になっているのは図書室です。図書室司書の先生、司書教諭と生徒会図書委員会、学年・学級担任が協力し合って進めています。読書習慣や文献による調べ学習においても、すべての教科からアプローチをしています。また、今年度より教員組織の中にも「図書主事」を置き、全体的な俯瞰と外部とのつながりの中であたらな企画をお願いしています。
読書週間について調べてみますと、第1回の読書週間が開催されたのは、1947年で「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」という志のもと、出版社や公共図書館を中心に新聞社なども協力して行われたそうです。当時、アメリカでは、11月16日から1週間、子供に本に親しんでもらう運動である「チルドレンズ・ブック・ウィーク」が開催されていました。日本の読書週間の時期は、このチルドレンズ・ブック・ウィークを参考にし、その後11月3日の文化の日とも絡めて日程が変更されました。

ウェザーニュースのホームページに、秋と読書の関係のコラムがありましたので紹介します。
「燈火(灯火)親しむべし」というのは「秋になると、涼しくなり、夜も長くなって、燈火、つまり明かりの下で読書するのに適している」ことを意味しています。「燈火親しむべし」は、唐の文人の韓愈(かんゆ/768−824年)の詩『符読書城南(符、書を城南に読む)』の中に出てくる一節がもとになっています。
 時秋にして積雨(せきう)霽(は)れ
 新涼郊墟(しんりょうこうきょ)に入(い)る
 燈火稍(やや)親しむ可(べ)く
 簡編卷舒(かんぺんけんじょ)す可(べ)し
「秋になり、長雨も晴れ上がって、新鮮な涼しい気が城外の村の家々に入り込むようになった。夜には明かりにも親しめるようになったので、これからは書物をひもとくこともできるだろう」といった意味です。

図書室や学年ブログに詳しく紹介されていますが、「雲雀生が選ぶわたしの1冊」に続いて、「雲雀教職員の選ぶ わたしの1冊」が公開されました。数年前にはじめた中学学年・学級文庫も充実し、高校廊下にも出張貸出図書や学年文庫が登場しています。日本は世界有数の「本を読む国民」の国となりました。その一方、物質生活の豊かさに比べ精神生活の低迷が問題視されている昨今、論理的思考の基礎となる読書の重要性は、ますます高まってきています。私は読書活動こそ、本校が目指す主体的な学びの1つ、第一歩であり、人生を豊かにする生涯教育・学習であると思います。

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