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2010年07月31日

それぞれの夏休み ~吹奏楽部

  7月30日(金)、西宮市民会館アミティーホールにおいて『兵庫県吹奏楽コンクール 西阪神地区大会(33回)』が開催されました。この大会は西阪神地区吹奏楽連盟、兵庫県吹奏楽連盟、朝日新聞社の主催、芦屋、西宮、宝塚、三田、篠山、丹波の各市教育委員会と西宮市文化振興財団の後援により、今年で57回目を迎える伝統の行事です。本校は「高等学校S部門」にエントリーし、中高生合わせて27名が出場しました。出場13校中3校が金賞を受賞しましたが、残念ながら本校は銀賞でした。でも部員たちは皆、全力を出しきった様子で、終了後もとてもさわやかでした。

  本校の吹奏楽部は2年前の5月に生徒達の熱い思いで同好会として設立し、今年4月に部となったばかりの学園のニューフェイスです。本校では運動部、文化部共多くのクラブがあるため、新たに結成されたクラブについては「同好会」からスタートすることになっています。そのため、当初は予算がなく練習場所も十分確保できないという状況でしたが、高校の新校舎に立派な音楽教室が完成したため、最近はここを使って練習を行なっており、急速に演奏技術を向上させてきています。これまで、文化祭での発表や他校との合同練習、昨年3月には第1回の定期演奏会を開催、今年の3月には同窓会の懇親会に出演、5月には体育大会を盛り上げる等の活動を活発になってきました。
  部員は、中1から高3まで40名で、普段は顧問が指導にあたっていますが、さらなる技術アップのために、各楽器の専門家に来ていただいて、レッスンを受けています。まだまだ楽器の充実や個々の部員の技術の向上等の課題はありますが、今年度も第3回の定期演奏会を開催すべく練習に励んでいます。
  本校には、全国的にも知られているギター・マンドリン部がありますが、今後は共に活動の幅を大きく広げていって欲しいと思っています。

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2010年07月30日

それぞれの夏休み~ギター・マンドリン部

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40年連続出場賞の賞状とカップです。

  夏休みに入ってからも、生徒達は夏期講習や部活動、学校行事等に精力的に取り組んでいます。
  7月25日(日)、吹田市民会館・メイシアターホールにて,全国から集まった56校による恒例の『全国高校ギター・マンドリンフェスティバル』が開催されました。私は毎年この大会を楽しみにしていますが、今年は林間学舎に参加していたため、参加することができませんでした。
  本大会で特筆すべきは、開会式において本校が全国で唯一の「40年連続出場賞」をいただいたということです。継続は力なりという言葉がありますが、1年も欠けずに40年間続けてきたことは本当に凄いことだと思います。
  「劇的序曲」(A・カペレッティ作曲)を演奏した本校は日頃の成果を十分に発揮し、今年も優秀賞をいただききました。顧問の先生のからは、〝演奏後、部員達は期待を持って閉会式に臨みましたが、残念ながらさらに大きな賞を取ることはできませんでした。今後、自分たちの演奏の様々な欠点を洗い出し、次年度に向けて、さらに頑張りたいと思います。〟でも、開会式でいただいた40年連続出場賞の賞状とカップは大きな励みになります。素晴らしい伝統を築いて来こられた先輩の方々に感謝するとともに、これから後輩達にしっかりと引き継いでいきたいと思います。〟というコメントをいただきました。
  部員の皆さんが更に精進を続け、充実した学校生活を送ってくれることを願っています。

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  7月18日、音楽大学の生徒のコーチに来てもらってティンパニーを入れての練習を行ないました。普段はマンドリンを弾いている高校1年の生徒が叩いたのですが、初心者とは思えないほどの素晴らしいできでした。今回の大会ではティンパニーを入れたことによる効果は絶大であり、優秀賞受賞に繋がったようです。担当した部員はいい経験ができたようです。


2010年07月29日

世界の水事情~日本は水の輸入大国

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  地球は〝水の惑星〟と言われるように、表面は水で覆われており、さまざまな生き物を生み出してきました。人間が生存していくためには水が不可欠であるということは誰もが知っていますが、日本においては水に関する危機感は薄いようです。この原因は、台風の影響で世界の年間平均降雨量の1.7倍にも当たる1700ミリメートルの降雨があり、水が有り余っているという印象が強いからだと思います。しかし、20世紀は石油の世紀と言われたのに対し、21世紀は水の世紀と言われ世界中で水の争奪が起こりつつあるのです。
  まず、地球上に存在する水全体を見ると、97.5%は海水であり、淡水はわずか2.5%しかありません。しかも北極や南極の氷河、利用不可能な地下水等を除くと河川や湖、池等の使用可能な淡水はわずか0.01%なのです。しかもこのうちの大半(約3分の2)が農作物と家畜を育てるために、言い換えると食料の確保のために使われているのです。
  今、日本は食糧の約6割を海外から輸入していますが、これらをすべて国内で作ると膨大な量の水が必要になります。これはヴァーチャル・ウォーター(仮想水)と呼ばれていますが、輸入した牛肉や小麦、大豆、とうもろこし等を育てるために使用される水の量は年間640億トンであり、これは日本全体の農産物の生産に使われる灌漑用水の量をはるかに上回っています。言い換えると国民一人あたりでは毎日約1500リットルの水を海外から輸入していることになるのです。
  参考までに作物を1kg生産するのに必要な仮想水の量を上げると米は3.6t、小麦は2t、とうもろこしは1.9t、鶏肉は4.5t、牛肉は20tということになるようです。このように日本は水の輸入大国であるという現実を知り、一人ひとりが食料を大切にするということを心がけていかなければなりません。
  先日の林間学舎を通じて、生徒達は水や森を守ることの大切さを学びましたが、これから世界の水事情について何回かに分けてとりあげていきたいと思っています。

2010年07月28日

相撲の歴史と伝統

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  わが国の国技と言われている相撲は、最近では残念なことに人気が低迷し、野球やサッカー、テニスゴルフ等に主役を奪われつつあります。更にこれに追い討ちをかけるように不祥事が相次ぎ、ついにNHKが大相撲名古屋場所のテレビの放映を取りやめることになりました。今場所は横綱白鵬が全勝優勝を遂げましたが、天皇賜杯の授与もなく寂しい千秋楽でした。このままの状態が続けば、存続するのも難しいのではないかという声も囁かれ始めています。
  相撲は実に古い歴史を持っています。このことは「日本書紀」の中に、紀元前23年7月7日、出雲の野見宿禰(のみのすくね)が、大和の暴れ者 当麻蹴速(たいまのけはや)と天皇の前で対戦して勝ったという記述があることからも分かります。「すもう」の語源は争うという意味の「すまひ」が「すまふ」となったと言われており、古代には格闘技としての意味合いが強いものでした。その後平安時代には力のある男性が神前で天下泰平、子孫繁栄、五穀豊穣、大漁を祈り、その力を捧げる神事として確立しました。続いて鎌倉時代以降の武家社会には武道として奨励されることになり、源頼朝や織田信長は度々上覧相撲を催したと伝えられています。更に江戸時代には芸能や職業スポーツとして位置づけら、「大相撲」という形での組織化がなされ、今日の大相撲の基礎が築かれることになったのです。
  世界には、さまざまな格闘技がありますが、相撲の特徴は〝丸い円の土俵〟〝着用するのはまわしのみ〟〝髷(まげ)を結う〟等は独特のものであり、土俵入り後に拍手を打って、両手を広げ、手の平を下に向ける意味は「私は武器を持っていません、素手で、正々堂々と勝負します。」 という意味なのです。
そして、それ以上に天皇や皇太子等のロイヤル・ファミリーとの結びつきが強いということがあげられます。かつて天皇が神事祈願される相撲節会(すまいのせちえ)では相撲が催されましたが、この際天皇は北側に座られることになっていました。東の横綱が最高位というのも天皇の左側に位置しているからであり、むこう正面が南というのもこの理由なのです。
  現在、外国人力士が増えたことにより、相撲界が大きく変わりつつあると言われていますが、このような相撲の歴史や伝統、マナーをしっかりと伝承していくことが大切であると思っています。

2010年07月27日

それぞれの夏休み ~夏期講習の実施

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  本校では学力向上の一環として、定期的に外部模試等を受験することによって、時系列的に学力推移を把握するようにしてきていますが、これによると、中学の高学年における中だるみや長期休業後の成績低下といった傾向が見られます。この解消のためには、生徒達にこの長期休業をいかに過ごさせるかがポイントです。そのため今年から夏期講習の充実をはかることにしまし、21日(水)から24日(土)は高校1年・2年の選抜特進クラスの勉強合宿、その後3回にわたる夏期講習(A日程~C日程)を実施することにしています。「A日程は7月26日から30日まで」「B日程は8月2日から6日まで」「C日程は8月16日から20日まで」となっており、学年毎に講習内容が決められています。この講習では、主として1学期に学習した内容の総復習や、大学入試の過去問題を用いた実戦的な講座、リスニングに絞った講座などが用意されており、100を超える講座に延3700名の申し込みがありました。先週から保護者懇談を実施していますが、受講者はまだまだ増えそうな状況です。
  特に大学入試を控えた高校3年生では,48講座に延1200名近くが申し込み、昨年と比べて78%も増えました。大幅に受講者が増えたのは、今年度から「難関大志望者」「国公立大志望者」「私立大志望者」毎に講座を配置し、1日登校すれば入試科目がすべて学習できるように配慮したことが影響していると思われます。中には10講座以上受講する生徒もおり、夏休みの学習スケジュールはほぼ決まっているようです。
  また、この他にも学年独自で必要な生徒には個別指導を行なっています。いずれにしても、得意科目を更に伸ばしたり、弱点科目を克服する等、夏休みの取り組みで大きく成績は変わります。現在、A日程の講習がスタートしていますが、是非この夏期講習を利用して良好な学習習慣を維持して欲しいものです。 

2010年07月26日

土用の丑の日にあたって

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  今年は、本日(7月26日)が土用の丑の日で、鰻を食べた人も多かったのではないでしょうか。万葉集の巻十六には大伴家持の『石麻呂に 吾物申す 夏痩せによしと云う物ぞ うなぎ取り召せ』という歌が残されていることから分かるように、日本では1000年も前から、夏ばてを防ぐために鰻を食べる習慣があったようです。暑いときに食べるというのはたぶん自然に生活の知恵として定着していたと思われます。
  土用というのは元々土旺用事と言ったものが省略されたものです。現在、土用というと夏だけのものになっていますが、正確にはすべての季節にあるのです。日本の暦は元々、木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい)という五行説がベースになっていますが、これらの五つを四つの季節に割り振ろうとすると無理が生じます。そのため、まず春は木、夏は火、秋は金、冬は水というように割り振ることにし、次に残った土はすべての季節に均等に存在するものとして、それぞれの季節に入る前の18~19日間をあてることにしたのです。このため「土用の明け」は次の季節の始まる日の前日(夏土用は、立秋の前の日に終わる)ということになります。従って、土用は立春、立夏、立秋、立冬の前に四回あるということになり、更にこの間の日々にはそれぞれ子・丑・寅・・・という十二支があてはめられています。そして、各土用の中で丑の日にあたる日が「土用丑」と称して鰻を食べる日ということになっているのです。
  現在、日本は世界一の鰻消費国で、国民一人あたりが食べるのは年間約5本です。鰻については近年、その驚くべき生態が解明されつつあり、また、永年の夢であった〝鰻の完全養殖〟も叶えられつつあるのです。

2010年07月25日

林間学舎を終えて

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  7月25日(日)、中学2年生の2泊3日にわたる林間学舎も無事終了しました。この研修では、奥大山にあるサントリーの水工場の見学、ブナやナラの植林等を行なった後、中国山脈の最高峰である大山登山に挑戦、更にキャンプファイアー等のさまざまな体験をしました。暑さのため心配していた大山登山についても、ガイドさんの丁寧なご指導のおかげで見事に登りきることが出来ました。ガイドの皆さんのご尽力に対し、心よりお礼を申し上げます。閉舎式で、私はで次のような話をしましたが、一人ひとりが達成感に浸っている様子がうかがえました。
  〝一昨日の開舎式では、林間学舎のキイワードは「環境」「感動」「協調・協同」という頭文字を取って『3K』です。言い換えると「環境を大切さを知り自ら行動する」「大山登山という目標を達成することにより感動する」「集団生活の中で、お互いに協調し、協同する」〟ということが何より大切です。今回はこの3つのKを心に留めて行動して欲しいという趣旨の話をしましたね。皆さんはこの林間学舎を通じて、この3つのことを実践できましたか。今朝は、これに「健康」と「感謝」の2つを加えて『5K』の大切についてお話します。これらはすべて社会に出た時に必要となるものです。皆さんは今回、実に色々な体験をしたと思いますが、今後これらを生かし、充実した人生を送って欲しい。〟

  私は、学校行事は中学生にとって極めて重要な位置づけにあると思っています。これから高校・大学を経て8~9年後には社会に出ることになりますが、集団の中で“どれだけ自分の力を発揮することができるか”がポイントになります。“経験が人をつくる”という言葉がありますが、生徒達はこの林間学舎を通じて一回りも二回りも成長したのではないかと思っています。夏休みはこれから約一ヶ月もあります。是非充実した規則正しい日々を送ってください。

2010年07月24日

奥大山ブナの森工場を訪問

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  現在、本校ではサントリー(株)から支援をいただき、中学生を対象にした環境教育を行なっていますが、この中身は単に知識を習得するというのではなく、〝学び 考え 行動する〟ことを基本にしています。そのため、校外学習や修学旅行との連携をはかり、さまざまな体験を積ませることにしています。この一環として、中学2年生は林間学舎と連携させ、〝自然環境の水に学ぶ〟というテーマで取り組んでおり、大山登山の前にサントリー天然水(株)奥大山ブナの森工場を見学させていただくことにしています。この工場は山梨県・白州(はくしゅう)、熊本県・阿蘇に続く天然水第3の工場で、一昨年の5月に稼動を開始し2年以上が経過しており、コンセプトは「水を育む森や環境を大切にするという自然との共生をめざす」というものです。そのため、環境に優しい液化天然ガスを使用し、奥大山の地に降る大量の雪を冬場のうちに雪室に貯蔵し、その冷たいエネルギーを夏場の空調や生産設備の冷熱減に利用し、更に生産工程で出る廃熱を集めて空調に利用する蓄熱システムを採用しています。生徒達がこのような徹底したエコ工場を見るのは恐らく初めての経験であり、いたるところで感嘆の声が上がっていました。
  工場見学させていただいた後、記念植樹を行ないましたが、これらが成木になるのは約30年後とのことだそうです。是非、30年後にこの地を訪れて成長した木々の姿を自分の目で確認して欲しいものです。
  今は、あまりにも目先のことに目を奪われがちですが、将来のことを考えて、このような地道な取り組みを行なっていくことが何よりも大切であると感じました。

2010年07月23日

林間学舎に出発

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  7月23日(木)、中学2年生が9時過ぎに4台のバスで、大山に向けて学校を出発、いよいよ2泊3日の林間学舎がスタートしました。私も3年ぶりにこの行事に参加することになりましたが、当時とは研修内容が大きく変わってきています。
  雲雀丘学園中学校では、〝人生のうちで心身ともに最も成長する中学生時代に仲間と寝食を共にし、社会性・協調性を身につけ、自然や人間生活の歴史・文化に溶け込み、さまざまな経験をすることによって集団としての生活意欲を高めていこうとする〟という目的で、平成6年度から各学年に宿泊行事を設定し、中学2年では大山登山を柱とする林間学舎を行なってきました。その後、環境教育を導入するにあたり、宿泊行事との連携を模索していたところ、実にタイミングよく奥大山にサントリーの水工場が建設されることになったのです。そのため早速、5月に下見を兼ねて、この工場を訪問し林間学舎のプログラムの中に加えてもらうことになりました。今年で3年目になりますが、この取り組みは次第に定着しつつあります。今回もサントリーの水工場の見学、ブナやナラの植林を行なう等の環境活動に参画することによって、環境保全に向けて人間が何をすべきかを考える良い機会にする。そして、先輩達が植えた木が大きく成長している状況を確認して欲しいと思っています。
  また、この行事は中国山脈の最高峰である標高1709メートルの大山登山に挑戦することにより、忍耐力を身につけ達成感を得ることを狙いとしています。ホテルは標高800メートルの位置にあるため、垂直距離で約900メートル、3.2キロメートルの道のりを往復で約6時間かけて登下山することになります。生徒達にとってはいずれも初めての経験ですが、しっかりとチャレンジして欲しいものです。
  明日は気温が相当高くなることが予想されますが、生徒達がこの林間学舎を通じて色々なことを学び、これからの人生に生かしていってくれることを願っています。

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2010年07月22日

保護者との個人懇談

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  7月21日(水)から夏の長期休業に入りましたが、連日保護者との個人懇談が行なわれています。本校ではこれまで、夏の長期休業がスタートする直前に、クラス担任が保護者の方々と子どもさんの学校生活や学業成績、部活動等について話し合いの場を持つことにしていました。しかし、2学期制をとっていたため、期末考査の成績に基づいた懇談はできませんでした。本年度からは3学期制への移行に伴い、期末考査も終了しているため、各教科の成績をすべてフィードバックできるようになりました。本日も朝から多くの方がやや緊張した面持ちで来校されていましたが、中学生の保護者の皆さんは校長室の前の廊下を通って懇談の教室に行かれるため、何人かの方とお話しさせていただきました。中学1年生の保護者にとっては、新しい学校生活に定着できているかが最大の関心事であるようです。また、中学2年生、3年生の保護者からは「最近体力がついてきたようです」「学習面でも頑張っています」といった声に混じって、「勉強しなくて困っています」「クラブには熱中しているのですが・・・」「しっかりした目標が見つけられないようです」「〇〇教科の成績が悪くて・・・」といった声も返ってきました。私は「何もやらないということなら問題はあるが、一つのことに打ち込めるというのは素晴らしいことである。目標ができれば勉強にも打ち込めるようになる。」「早寝・早起き・朝ごはん、整理整頓といった生活習慣をしっかりと身につけさせることが大切である。そして、学習に対しては、どれだけの時間をかけたというよりも毎日スタートする時間を決める方が有効である。」ということをお話しました。
  中学時代には、何と言っても〝元気に楽しく学校に行く〟〝クラスやクラブで色々な人と接する〟〝さまざまな経験をする〟ということが重要です。これまで何度も取り上げていますが、人間としての根っ子を育てれば学力は必ず向上するのは間違いありません。夏期休業中のご家庭での生活指導を宜しくお願いします。

2010年07月21日

校長特別表彰 ~ 精勤賞とピカピカ賞

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  7月20日(火)、終業式の式辞の後で『精勤賞』と『ピカピカ賞』の特別表彰を行なうことを発表し、大掃除終了後、それぞれのクラスで表彰状と副賞を渡しました。精勤賞を受賞したのは「中学1年A組」で、1学期の遅刻が1回だけという素晴らしい出席状況です。また、ピカピカ賞は1学期を通じて、教室の掃除がゆきとどいていた「中学2年B組」と「高校3年A組」です。どちらも簡単なことですが、クラス全員が毎日意識して行動しないと達成できません。そして、この日々の積み重ねがクラスのまとまりや風土をつくり上げていくのです。
  この二つは社会人になっても守らなければならない最低限の事柄であり、私も民間企業での勤務を通じて、これらの凡事を徹底することの大切さを身にしみて感じてきました。体調が優れないからという理由ですぐに休んだり、自己の不注意で遅刻するといったことがあると、お客様をはじめ周りの人に大変迷惑がかかることになります。そして、単に個人の問題だけではなく会社としての信用問題にも関わることになってしまいます。また、整理整頓や掃除のできていない職場では、必ずといってよいほど仕事のミスや品質不良、事故が多発します。
  本校では〝人間力〟と〝学力〟の両立を教育方針に掲げていますが、人間力を高めるための特効薬はありません。あたり前のこと、簡単なことをやり続けるという「凡事徹底」が何よりも大切であると思っています。

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2010年07月20日

1学期終業式にあたって

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  7月20日(水)、4時限の授業終了後、マイク放送で終業式を行いました。これまでは朝、授業納め式を行ない、掃除をして下校するということでしたが、3学期制への移行に伴い、このような形に切り替えました。
  終業式では、次のような話をした後、この学期中に遅刻が少なかったクラスとしっかりと掃除をしたクラスに対する特別表彰を行ないました。

  今日で1学期が終わり、いよいよ明日から夏休みに入ります。新しい年度が始まって、既に3ヶ月半が経ちましたが、皆さんにお願いしたいのは“夏休みを迎えるにあたって、この1学期をしっかりと振り返る”ということです。皆さんは、4月初めには“あれもしたい”“これもしたい”と色々なことを考えていたと思います。今振り返って見て、当初計画していたことは、どれ位達成できましたか?ほぼ達成できた人、逆にほとんど達成できなかった人、随分成長したと胸を張って言える人、反面、生活習慣や学習に対する取り組みの姿勢が以前より悪くなった人等、さまざまではないでしょうか。
  すんでしまったことはどうしようもありませんが、何よりも大切なことは、現状を素直に反省することです。思いどおりにならなかった人は“何故そうなったのか”という理由を明確にすることです。この反省をしっかりしておかないと、同じ失敗を繰り返すことになります。
 私は、これまで社会で活躍している人を数多く見てきましたが、これらの人には共通点があります。
  1つ目は〝自分の夢の実現に向けて、しっかりとした目標を持っている。〟ということです。そして、この目標を達成するために「何を」「いつまでに」「どうする」という具体的な行動計画を持っている。言い換えると、これらの人の計画には日付が入っているということです。「できるだけ早く」「全力で」といったあいまいな計画では、目標を達成することはできません。このように具体的な行動計画に落とし込まないと、夢は単なる願望に終ってしまい、いつまで経っても夢を実現することはできません。
  2つ目は〝いったん自分の心に決めたことを、毎日やり続けている。〟ということです。
これは大リーグのマリナーズで活躍しているイチロー選手を見ればわかるでしょう。人間が成長できるかどうかは、当たり前のこと、簡単なことをやり続けるということです。どのような時にも例外を作らい。“今日は疲れたから”とか“他にやりたいことがあるから”という自分なりの理由でパスしないということです。 
  明日からの夏休み、これまでの反省をしっかり行なった上で、自分なりの目標をしっかり持ち、日々充実した生活を送って欲しいと思います。

2010年07月19日

中学校オープンスクール&説明会の開催

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  7月19日(月)、中学のオープンスクールと第一回目となる中学入試説明会を実施しました。昨年は午前にオープンスクールを開催し、昼食を挟んで午後から入試説明会を実施していましたが、あまりにも時間がかかりすぎるということもあり、今年は二つを並行して行ないました。参加者は事前にインターネットを通じて申し込みいただいた約220名の生徒と付き添いの保護者の皆さんです。オープンスクールを見学される保護者が多くなれば、入試説明会の参加者が減るのではないかと心配していましたが、10時からの説明会には昨年を上回る約370名の保護者に出席していただきました。
  最初に私から世界や日本の状況を紹介すると共に〝現在6年生の子どもさんも11年後には社会に出ることになる。皆さんは子どもさんの大学への進学のことを気にかけておられると思うが、大学に進学することが最終の目的ではない。現在、本校では学校改革に取り組んできているが、その基本となる考え方は「創立の精神の体現」であり、孝道をベースとして将来社会で役立つ力を育てることを目指している。そのために家庭と学校が連携して子どもを育てていくという共育が大切である〟という話をしました。
 その後、学校生活を紹介した手作りのDVDを見ていただき、続いて教頭と入試広報部長から学校の概要や来年度の入試についての説明を行ないました。
  説明会終了後はクラブや校舎見学をしていただき、食堂で昼食をとっていただきました。また、本校の生徒達も生徒会のメンバーが中心となって、早くから登校して体験授業やクラブ体験の手伝い、校舎見学の案内等をしてくれました。来校された皆さんも生徒達の挨拶、言葉遣いや対応について好感を持っていただいたのではないかと思っています。
  中学入試はよく〝親の入試である〟と言われますが、学校を選ぶにあたっては保護者が必ず自分で足を運び自分の目で確かめ、自分の子どもに合った学校を選ぶということが大切です。
本校においては学校説明会、体験授業等を今後何回かに分けて実施する予定ですが、入試の相談、授業参観、部活動見学等については随時の受け入れを行なっています。事前にご連絡の上ご来校くださいますようお願いします。また、このホームページを通じて引き続き、教育活動の状況や入試情報を発信したいと考えていますので、是非ご覧ください。
  本日は本当に厳しい暑さにもかかわりませず、ご出席いただき有り難うございました。

2010年07月18日

奇跡のリンゴ

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  この夏休みに是非読んで欲しい本があります。それはリンゴ農家の木村秋則さんが絶対に不可能であると思われていた肥料や農薬を全く使わないリンゴづくりの挑戦体験を綴った〝奇跡のリンゴ〟という本です。木村さんがリンゴを無肥料・無農薬で栽培しようと考えたきっかけは20数年前、たまたま入った本屋の一番上の棚にあった「自然農法論」という書物との出会いでした。この本には米を無肥料・無農薬で作ったことが紹介されていました。木村さんはこれに強い刺激を受け、リンゴでも出来ないだろうかと思ったのです。元来勤勉で好奇心が旺盛であった木村さんは、片っ端から農業関係の本を読みあさりました。
  しかし、それは全く先の見えない苦悩と挫折のドラマの始まりであったのです。初夏になると葉が黄ばみ落葉を始め、本来5月中旬に咲く花が9月に咲き、10月に小梅のような実がなりましたが、これはまずくて渋く食べられるものではありませんでした。それから7年間、葉は出てくるが花は咲かず害虫と病気の闘いで、全くリンゴが採れず収入のない生活が続き、子どもにノートを買ってあげることも出来なくなり、昼は自分のリンゴ園、夜は弘前の繁華街で働くという生活を余儀なくされたのです。そして、世間からも変人扱いされ、全く生きる自信をなくし自殺しようと思って岩木山に登りました。そこで、弘前の夜景を眺め本当にきれいだと思いながら、しばらく佇み、しゃがんで土をすくってみました。すると、この土は畑とはぜんぜん違う匂いであり、畑の草は簡単に抜けてしまうのに、木は根っこが張って抜けませんでした。これがヒントになり、木村さんは大事なのは土の中だと気づき、土作りに注力することにしました。この努力が実を結び、8年目に一本の木にだけ7個の花が咲き、その翌年畑一面にリンゴの白い花が咲き乱れ、ついに無農薬のリンゴを完成させたのです。このエピソードはまさにチャレンジすることの大切さを私達に教えてくれています。

2010年07月17日

正しい生活習慣づくり

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  早いもので、新学期がスタートして3カ月半が経過し、夏休みも目前に迫ってきました。本校においては〝学力の向上は規則正しい生活習慣がベースである〟との考え方に立って、生徒指導を実施してきていますが、長期休業中に生活習慣が乱れたり、気の緩みから予期せぬ凶悪犯罪に巻き込まれるということも危惧されます。そのため、今月の初めに保護者の皆さんに「生活面についてのお願い」というプリントを配布させていただきました。この中には、これまで取り組んできた〝挨拶や服装、ルール・マナーといったあたり前のこと、簡単なことをしっかりとやり続けるという凡事徹底、人間教育の一環としての環境への取り組み、服育や食育、携帯インターネット、薬物乱用防止等に関する講座の開催〟について確認すると共に、現在の生徒達を取り巻く生活指導上の課題を紹介し、長期休業中における家庭での生活指導についてお願いしました。
  そして、このプリントをご覧いただいた上で、ご意見・ご感想を提出していただくことにしました。この内容は生徒指導部が学年毎にまとめ、すべての先生が見ることができるように校内LANの掲示板に掲載してくれました。私もこの内容に目を通しましたが、「家庭との協力」「生活習慣・健康」「学習」「携帯電話」「部活動」等について保護者の皆さんがどのように思っておられるのかよく分りました。
  本校では〝共育〟を基本方針に掲げていますが、正しい生活習慣を身につけておくということは、将来社会に出た時に必ず役に立つのは間違いありません。この習慣は一朝一夕には修得できませんので、中学・高校時代に家庭と学校が連携してしっかりと取り組んでいきたいものです。

2010年07月16日

緊急連絡網の有効活用

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  現在、学校を取り巻く環境は激変してきており、不測の事態も生じてきています。そのため、この事態に備えて迅速な対応、言い換えるとあらゆる面における危機管理の強化が必要になってきます。危機管理のポイントとしては、早期における情報の共有化が何よりも大切ですが、ほとんどの学校では電話による連絡網が中心になっています。しかし、従来の電話による伝聞(申し送り型)の連絡網は、時間が掛かる上に情報が間違って伝わる心配もあり、プライバシーの問題から連絡網そのものが構築できないなど、多くの問題を抱えています。本校も昨年まではこの方法で緊急連絡をしていましたが、新型インフルエンザが流行した昨年6月に、㈱NTTデータの学校連絡網サービス「Fair Castサービス」(子ども安全連絡網)を導入しました。当初はどれだけの効果が出るかは疑問でしたが、その後フル活用しており、今回の豪雨に対する警報発令への対応についても迅速に連絡することができました。
  この「Fair Castサービス」は登録した電話番号やメールアドレスは学校、運営会社とも調べられない仕組みになっており、安全な環境で個人情報が保護されています。登録方法は学校番号・利用者番号・パスワードのほかに希望連絡先を入力すれば終了です。また、費用も生徒一人当たり最少プランで630円であり、電子メールだけでなく固定電話や携帯電話の音声、FAXから自由に選択できることになっています。そして、最大のメリットはすべての保護者・教職員に対して、正確・迅速に一斉連絡できるということです。
  今回の警報発令に対する休業の他、天候不順などによる運動会等学校行事の中止・インフルエンザ等の流行疾患による学級閉鎖といった緊急の連絡まで可能ですので、これからも幅広く活用していきたいと思っています。

2010年07月15日

環境講座『水』の開催

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  7月15日(木)、文化館視聴覚教室においてサントリー・ホールディングス株式会社、水科学研究所技術センターの早瀬泰子氏にご来校いただき、水に関する環境講座を開催しました。この講座は、大山で林間学舎を行なう中学2年生の事前学習の意味を兼ねて、環境教育がスタートした平成20年からこの時期に実施しています。今年も生徒達は23日から〝自然環境の水に学ぶ〟というテーマでサントリーの奥大山ブナの森工場を見学し、植樹や森での作業を行なうことになっています。
  本日、早瀬氏からは簡単な自己紹介の後、「水の旅」「森を守り 水を育む」「サントリーの水の取り組み」「水を味わう」の四つのテーマについてお話がありました。特に「森の働きとしては〝生き物を育む〟〝炭酸ガスを吸収する〟〝資源を供給する〟〝土砂災害を防ぐ〟〝水を蓄え安定して供給する〟等があげられる。森にとっては水を蓄え、洪水を防ぎ、水質を浄化するという水源涵養機能が大切である。」ということを強調されました。最後に全生徒に硬度20ミリグラムの「サントリー天然水(奥大山)」と「超硬水」の入った2つの小コップを配り、自らの舌で二つの水の違いを確認してもらうという体験をしてもらいました。
  地球上にある水のうち、我々が使えるのは、ごくわずかしかありません。太古の昔より、地球全体の水の量はほとんど変わっていないのです。すなわち海や地表、湖や河川の水は蒸発して雲を作り、雨という形で降り注ぐという自然循環が形成されているのです。そして、この通り道の一つである森が保水という大切な働きを担っているのです。
  サントリーの奥大山ブナの森工場では、下草を刈り枝打ちをする等森を守るためのさまざまな活動を行なっておられます。今回の林間学舎では工場見学の後、実際に植林の作業も体験することになっていますが、生徒達が水についてさまざまなことを学び考えて欲しいと思っています。


2010年07月14日

三木市学校事務研修部会 夏期研修会

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  7月13日(火)三木市学校事務研修部会の夏期研修会において『学校事務における組織マネジメント~事務職員が学校経営に果たす役割~』と題して講演を行ない意見交換しました。
  三木市は戦国時代に東播8郡24万石を領し、秀吉をさんざんてこずらせた後、家臣や領民の命乞いをして自害した三木城主・別所長治の居城等の史跡が多く残っています。現在は三木市と吉川町の合併により、約82,000人の人口を有し、山田錦(酒米)の主生産地や三木金物ブランドとして更に発展が期待されており、「グリーンピア三木」「三木ホースランドパーク」「山田錦の館」「吉川温泉よかたん」等、多彩な観光資源も有しているようです。
  また、『心豊かな人づくり』と『自己を磨きみんなと生きる』を基本に、夢や志を持ち心豊かに元気よく躍動する教育の実現を目指しておられます。本日の講演は8中学、16小学校、1支援学校の事務職員が対象でしたが、高校と異なりほとんどが各校1名の配置ということになっています。
  私はこれから世界の中で日本が進むべき方向と人材育成の重要性に触れた後、学校改革を成功させるには〝どのような学校を目指すのかというビジョンを明確にする〟〝しっかりとした戦略を構築する〟〝教職員のベクトルを一致させる〟〝生徒の育成を第一義に考えていく〟〝目を外部に向け世の中の流れを的確に把握する〟〝内部評価ではなく外部評価を優先する〟ことが何よりも大切であると訴えました。
  学校は鍋蓋社会と言われるように、校長・教頭の下に教員が横一線に並ぶという組織体制になっています。このため、校長のスタッフがいないということになりがちですが、事務職員の皆さんは単に事務処理を行なうだけではなく、校長を補佐して学校改革を進めるという気持ちで取り組んで欲しいものです。


2010年07月13日

芸術鑑賞会の開催~邦楽アンサンブル 昴

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  7月12日(月)、学園記念講堂で午前が高校生、午後は中学生と保護者の皆様にもお越しいただき、芸術鑑賞会を開催しました。この鑑賞会は毎年恒例の行事になっていますが、本年度は邦楽アンサンブル昴をお招きしての演奏会ということになりました。
  邦楽アンサンブル昴は1985年にNHK邦楽技能者育成会出身者及び東京芸大卒業生により結成された、和楽器による合奏団です。結成後は定期公演や各種イベントまた学校公演を数多く行なってこられました。学校公演では日本の伝統楽器による古典音楽や民謡を演奏され、多くの小中高生に和楽器による音楽の楽しさを伝えてきておられます。本日は、限られた時間でしたが、1八木節 2ソーラン節 3楽器の紹介 4和楽器体験コーナー 5津軽三味線 6ラテン音楽メドレー 7日本民謡による組曲より「弥三郎節」「阿波踊り」のプログラムで演奏していただきました。
  日本の伝統楽器である篠笛・尺八・三味線・打楽器・箏などを、その特徴ある音色や奏法とともに紹介するコーナーや、体験コーナーでは生徒も舞台に上がり、お琴や和太鼓に挑戦させていただき、大変盛り上がった演奏会となりました。
  本校では人間教育の充実を育成方針に掲げており、この一環として、一流のものに触れる機会を学校行事に組み込んでいます。また生徒の情操を養う芸術の授業にも注力しています。生徒達の感想文には、日本文化、特に和楽器の素晴らしさを改めて実感したという賞賛の声が寄せられていました。これからますます進展するグローバル化の中にあっては、日本の良さを世界に発信していくことが大切になってきます。そのためには、さまざまな機会を通じて、生徒達に日本の文化や伝統に触れさせることが必要であると思っています。
 昴の皆様には、バラエティーに富んだ楽しい演奏会を催していただき有難うございました。心より感謝申し上げます。

2010年07月12日

硬式野球部1回戦コールド勝ち

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  7月11日(日)、梅雨空で天候が心配される中、尼崎市記念公園野球場で「第92回全国高等学校野球選手権兵庫大会」の1回戦が行なわれました。対戦相手の吉川高校とは11年前にも1回戦で対戦しており、その時は6-8で敗れているため、今回は雪辱戦ということになります。
  試合の方は、初回に本校が相手のエラーと長短打等で4点を先制するという理想的な滑り出しになりました。その後、4回に吉川高校が一死満塁から2点を返し、緊迫したゲーム展開になりましたが、終始雲雀丘ペースで進み、5回終了時点では6-2と雲雀丘ペースで優位に試合が進みました。そして、6回に2点7回に1点と追加点を入れ、最終的には9-2で7回コールド勝ちすることができました。新チーム結成以来、打撃を課題にしてきましたが、今までの練習の成果が11安打、9得点に繋がったと思います。私は生憎所用で応援に行くことができませんでしたが、雨の降る中、多くの保護者や卒業生の皆さんも応援に駆けつけてくれました。これらの方の力強い応援が、選手達の背中を押してくれたのは間違いありません。心より感謝申し上げます。
  なお、2回戦は7月13日(火)、高砂市野球場で、シード校の加古川西高校と対戦することになっています。
  3年生にとっては、これが最後の大会となります。高校での部活動の集大成として、悔いのないよう全力でぶつかって欲しいと思っています。

2010年07月11日

日本の常識は世界の非常識

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  本日(7月11日)は第22回目となる参議院選挙の投票日です。今回は昨年9月に政権交代を果たした民主党が過半数を維持できるかどうかが最大の焦点になっています。しかし、今大切なのは国民一人ひとりが〝どの政党が勝った、負けた〟とか〝個々の政治家がどうのこうの〟といったこともさることながら、日本は歴史的に見て重要な岐路に立たされているということをしっかりと認識しておかなければならないということです。グローバル化が急速に進展し、世界で類を見ない急速な高齢化社会を迎える中で、先進国最悪の財政赤字を抱え、国際競争力が低下している日本をどういう方向に導いていくのか非常に難しい舵取りを迫られています。
  戦後、懸命な努力で世界に冠たる技術立国の地位を築き上げてからわずか20年で日本は国際社会から相手にされない国になりつつあります。先般6月27日、トロントで開催されたG20会議において、先進国は2013年までに財政赤字を半減し、政府債務を安定させるという共通目標を打ち出しましたが、日本はあまりにも膨大な債務のため、例外扱いされてしまいました。このことは、取りも直さず日本が先進国扱いされていないということを意味していると考えなければなりません。
  このまま、超高齢化が進むと貯蓄は減少し、やがて長期債務を賄えなくなるという状況に陥ってしまいます。今、我々が常識であると思っていること、何の意識もなく当たり前のこととして行動していることも世界から見ると奇異に感じられることが多いと思います。まさに、日本の常識は世界の非常識です。今一度すべてのことを見直していかなければならないと思っています。

2010年07月10日

1Day College ~校内オープンキャンパスの開催 

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  高校1年生~3年生を対象に進路指導部主催の「1 Day College-出前講義」を実施しました。この催しは毎年この時期に実施していますが、今回は実に31大学・学部から教授・准教授・講師の先生にお越しいただき32にわたる講義をお願いしました。 この催しの最大の特徴は業者の方を一切入れず、すべて教員の手づくりで実施しているということです。つまり、本校の進路指導部の先生が中心となって各大学に校内オープンキャンパスへの参加をお願いし、それぞれの先生方は高校生向けに講義内容を検討していただくことになっています。テーマは教育学、人間科学、外国語、社会学、商学、法学、経済、福祉、数学、化学、生物科学、宇宙航空、医学、生命工学、薬学、リハビリテーション、看護、文化情報、観光学、キャリア・デザイン、メディア・デザイン、ファッション、音楽等実に多岐にわたっており、生徒達にはあらかじめ配布したこれらのテーマと講師の紹介の一覧表を確認して、自らの意思で興味のあるテーマを選びました。
  また、折角の機会ですので、保護者にも連絡し、希望される方には生徒と共に受講していただくことにしました。私も駆け足で各教室を巡回しましたが、パワーポイントやDVD等の機器を使いながら生徒達の興味を引き出す授業を行なっていただいていたようです。生徒達も通常の高校の授業とは異なる形式の講義に熱心に耳を傾けていたようです。
  本校の生徒はほとんど全員が大学に進学しますが、自分が将来どのような分野に進みたいのか、そのためにどういう勉強をしていきたいのかという視点が何よりも大切です。今回の体験を通じて、今後の自らの進路を考える良い機会にして欲しいと思っています。
  今回は暑い中、何かとご多用中にもかかわりませず、来校いただいた講師の皆様に心より御礼を申し上げます。

  《ご講演いただいた大学・学部》 ▽甲南女子大人間科学部 ▽法政大キャリアデザイン学部 ▽京都女子大発達教育学部▽甲南大フロンティアサイエンス学部 ▽兵庫県立大看護学部 ▽神戸薬科大薬学部 ▽同志社女子大生活科学部 ▽大阪市立大理学部 ▽和歌山大観光学部 ▽近畿大法学部 ▽高知工科大工学部 ▽京都産業大外国語学部 ▽立命館大生命科学部 ▽大阪教育大教育学部 ▽鳥取大工学部▽岡山理科大理学部 ▽龍谷大社会学部 ▽大阪大社会経済研究所 ▽京都外国語大外国語学部 ▽大阪府立大人間社会学部 ▽崇城大工学部 ▽同志社大文化情報学部 ▽神戸女学院大音楽学部▽神戸芸術工科大デザイン学部 ▽京都工芸繊維大工芸科学部 ▽広島大理学部 ▽神戸学院大総合リハビリテーション学部 ▽近畿大医学部 ▽関西大総合情報学部 ▽武庫川女子大生活環境学部 ▽関西学院大商学部。

2010年07月09日

新興国市場におけるメーカー別販売シェア~液晶テレビ

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  1980年代までの世界経済は、アメリカ、日本、イギリス、フランス、ドイツの5カ国(G5)の財務相や中央銀行総裁が中心となって経済・金融情勢や政策について意見交換し、経済の維持安定をはかってきました。その後1986年にイタリアとカナダが加わってG7になり、更に1998年にロシアが加わりG8として現在に至っています。しかし、昨今は世界経済の多極化によって、これらの問題に国だけでは解決できない状況が現出されるようになってきました。今、問題になっているEUにおける経済の混乱もギリシャの借金に端を発しているのです。また、少し前は中近東のドバイにおけるバブルの崩壊が引き金になりました。
  これまで何回も紹介しているBRICsの世界の中に占める割合は国土面積において約30%、人口は約40%になってきています。また、この中でも中国とインド、ブラジルの経済成長は目を見張るものがあります。従って、企業にとってはこれらの新興国における開発・生産・販売の活動、言い換えるとどれだけのシェアを獲得することができるかが非常に重要になってきます。しかし、現状では日本企業が優位に立っているとは言えません。むしろ、この実態を明らかにしていくことが大切です。中国においてはソニーやシャープがサムソンやLG電子と互角の状況になっていますが、インドにおいては韓国企業が50%以上のシェアを獲得していますし、ブラジルにおいては韓国企業が、フィリップスが18%を占めており、日本の企業は1桁台のシェアに甘んじているのです。まさに〝新興国を制するものは世界を制す〟という構図になってきているのです。

2010年07月08日

大阪府立大学での講演を終えて

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  7月8日(木)、大阪府立大学が主催する授業公開講座『関西経済論』において「社会で役立つ力」というテーマで講演を行ないました。この講座は府立大学の学生と府民の希望者を対象に、毎週木曜日に開催されています。本日は南海電車の人身事故の影響で、参加者が少ないということでしたが、暑い中にもかかわらず、1000人くらいの方がお見えになりました。担当の教授からお話をうかがうと、開始の随分前から前の席を確保するために来場される方もおられるようです。
  90分間の講演の中で、私は「世界の動き」と「日本の現状」、「民間企業での経験」について触れた後、「教育をめぐる課題」や「学校の役割」、「新しい学校づくり」についてお話しましたが、参加者は熱心に耳を傾けておられました。また、いくつかの質問をしてみましたが、皆さんが相当色々なことに関心を持ち、勉強されているということがわかりました。講演終了後、二人の学生が〝人間力をつけるにはどうすれば良いか〟〝将来どういう方向に進んだら良いのかがわからず迷っている〟とのことで質問にきました。色々と話をしましたが、真剣に人生を生き抜きたいという思いがひしひしと伝わり、頼もしく感じました。
  講演の前後に奥野武俊理事長・学長と産学官連携理事の菅野昌志理事と色々と意見交換を行ないました。大阪府立大学は現在、理系の大学を目指して改革を推進されていますが、これから日本が世界で認められるためには技術立国として確固たる地位を確保することが大切です。将来の日本を背負って立つ人材を輩出できるような体制を目指して欲しいものです。

2010年07月07日

学力推移調査の分析報告会

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  7月7日(水)、職員会議に先立ち、ベネッセ・コーポレーションの担当者に来校していただき、4月に実施したスタディーサポートの分析報告会を開催しました。本校では中学1年生から高校3年生までの全学年について、校内の定期考査以外に模擬試験を実施しており、この結果を教科や学年にフィードバックし生徒の指導に反映しています。新しいコース制を柱とする改革をスタートさせ、高校は4年目、中学は3年目を迎えましたが、以前は各学年が独自に行なっていた模試を見直し、学校全体の取り組みに変更しました。これにより各学年のデータの蓄積が可能になったため、学年間比較や過回比較、各学年の学力状況のデータを全教員に公開するようにしました。この情報公開の結果、課題の共有化がはかれるようになってきました。
  生徒の学力状況がどうなっているかはすべての先生にとって最大の関心事ですが、本日の説明を聞くと概して順調に伸長してきているようです。また、学年の中には急激に学力がアップしてきている教科もあり、頼もしく感じました。この陰には先生方の懸命な努力があるのは間違いありません。この結果を更なる学力伸長に繋げていって欲しいものです。しかし、詳細に見ていくとすべてが完璧というのではなく、教科、学年毎の課題もありそうです。これらをしっかりと分析して、教科指導につなげていきたいと思っています。
  このスタディーサポートの特徴は〝生徒の変化が起こる〟時期に実施されており、単なるテスト結果の分析だけではなく、家庭学習の時間や開始時刻、生活習慣、予備校や塾での学習、受験勉強のスタート時期、希望進路等の調査も同時に実施されるということです。そして、全体の傾向だけでなく、個人の成績の推移や順位等の情報も把握できることになります。この結果を現在行なわれている定期考査の結果等と合わせて個々の生徒の指導案を作成し、夏季休暇中に保護者をまじえた懇談を実施していく予定です。


2010年07月06日

日本製品の占有率の低下

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  これまで日本は〝ものづくり〟において世界をリードしてきましたが、近年世界市場における占有率が急速に低下してきました。家電・情報通信分野の主力製品であるテレビや携帯電話、リチウムイオン電池、DVDプレーヤー、カーナビゲーション、液晶パネル、DRAMメモリー等を見ると軒並みシェアが低下してきているのがわかります。
特に、世界市場におけるテレビ、携帯電話、DRAMメモリーのメーカー別のシェアを見るとすべてトップは海外メーカーになっています。このうちテレビの2009年7月~9月の売上高について見ると、トップはサムソン電子(21.9%)、2位はLG電子(12.9%)の韓国メーカーで、次いでソニー(9.9%)、パナソニック(9.1%)、シャープ(5.9%)の順になっており、日本メーカーは完全に韓国メーカーの後塵を排しています。
  薄型テレビ市場については、半導体と同様、液晶パネルやプラズマパネルの投資額がシェアの拡大に直結するという構図になっており、まさに体力勝負の様相を呈しています。そして、パネルベイと呼ばれるようなシャープやパナソニックの大型投資にも関わらず、韓国メーカーの豊富な資金力に物をいわせた戦略により劣勢に立たされてきています。
  また、本日の日本経済新聞によると、サムソン電子は2010年の薄型テレビの世界販売目標を年初計画の3900万台から4500万台~5000万台に引き上げるとの方針であることが報道されています。これは前年比47%から63%増ということになり、世界市場の占有率で独走する勢いです。そして、これと同様の状況が他の商品にも起こってきています。まさに日本の家電・情報通信メーカーは正念場に立たされているのです。

2010年07月05日

夏野菜の収穫

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  生徒達が5月の連休前に植えたトマトの実が次第に大きくなり、真っ赤に色づき始めました。早速収穫し、食堂の方に調理をお願いし、生徒達に提供していただいています。ところが、この数日はカラスがこのトマトに着目し始め、完熟した実をキッチリ選んで食べるという被害を受けるようになってきたため、少し早めに収穫することにしています。また、別の場所に植えているゴーヤやサツマイモも順調に育ってきているようです。
  一方〝身近なできることから行動に移す〟というマイエコ活動の一環として、私も自宅近くの農園を借りて野菜の栽培に取り組んでいますが、最近は日曜日にも何かと予定が入りなかなか時間が取れないという状態でした。しばらく放置したままにしていたため、この日曜日に久しぶりに農園に足を運ぶと、畑一面に驚くほど多くの雑草が生い茂っていました。
  トマトはわき芽を取って一本立ちにするのが一般的な栽培の仕方らしいのですが、私の畑では手入れが行き届いていないため、雑然と横に広がっていました。しかし、雑草を取り除くとトマトが逞しく成長しており、多くの実をつけていました。また、茄子やキュウリ、シシトウも大きくなっていましたので、すべて収穫し、すぐに調理し夕食でいただきました。ゴーヤやなたまめも蔓を伸ばし始めており、間もなくたくさんの実をつけてくれそうです。
  生徒達の中にも家庭で野菜作りを行なっている人もいるようです。食の大切さを知り、自家自給率を上げるためにも、マイエコ運動としての野菜栽培の取り組みを続けていきたいものです。

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2010年07月04日

グローバル人材の育成

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  これまで、グローバル化ということについて何回かに分けて紹介してきましたが、海外市場への進出が必要な最大の理由は少子高齢化に伴い国内市場の成長が見込めなくなったということです。これからは企業が新興国、特に成長著しいアジア市場でどれだけ事業を伸ばせるかがポイントになってきます。そのため日本の企業もこれらの市場に進出していますが、必ずしもうまくいっているとは言えません。それは日本や先進諸国とは全く異なる環境下では、日本流のやり方が通用しなくなっているということであり、現地の人たちとの協働できる人材が育っていないということが上げられます。そして、欧米や韓国企業等にも大きな差をつけられ始めています。このままでは、日本は国際競争に負けてしまうのは間違いありませんが、企業がこの危機的な状況を社会に向って訴えているか、つまり大学や学生に対してグローバル化の中で必要な人材像を示しているかどうかは疑問です。そのため、大学をはじめとする教育機関がグローバル人材育成の必要性を認識せず、これらの人材を輩出するシステムを構築していないように思います。
  また、最近の若者は「内向き志向」で海外に出たがらない傾向にあり、これから成長が期待できる新興国での勤務希望が少ないという結果になっています。日本の国をあげて、グローバル人材を育成する抜本的な取り組みが必要であると思っています。

2010年07月03日

日本企業の相対的な地位の低下

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  これまで日本企業のグローバル化を牽引してきたのは自動車や工作機械、情報通信機器に代表される製造業でしたが、近年世界市場での地位が急速に低下してきています。
  2005年から2009年の4年間で『Fortune Global 500』のアジア企業ランキングによると、アジアトップ20企業における日本企業の数は15社から10社に減少しており、トヨタ自動車もトップの座を明け渡しています。一方で韓国や中国企業が顕著な伸びを示しており、アジアにおいては断トツの競争力を有していた日本企業の競争力が著しく低下してきているのです。特に韓国のエレクトロニクスメーカーであるサムソン電子やLG電子の躍進が目立っており、特に利益額という面では日本のエレクトロニクスメーカーが束になっても適わないほどの格差が生じてきています。サムソン電子は新入社員を進出する地域に駐在させる等、市場を徹底的に分析し、商品開発につなげているようです。この結果、世界市場における日本企業のシェアが低下してきており、このままでは更に下がり続けることになりそうです。
  日本が世界から認められるためには、技術立国としての基盤をしっかりと構築していかなければなりません。まさに今日本は正念場にあると思っています。

2010年07月02日

増大する日本の借金

    日本の借金とGDP
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  今、ギリシャをはじめとする先進諸国の借金が問題視され、財政を縮小する動きが出てきています。借金の額はそれぞれの国の経済規模が異なるため、通常GDPに比べてどれ位の割合になっているかを見ることになっています。これによると、日本の借金は年々増え続け、ついに800兆円を越える膨大な金額になり、世界各国の中でも突出した水準になっています。GDPは1990年までは順調に増加してきましたが、バブル崩壊後の20年間はほとんど増えず、これまで横ばいの状態が続いています。そのため、GDPとのギャップが年々拡大することになりました。失われた20年と言われる所以です。どうしてこういう膨大な借金になったのでしょうか。その理由は低迷する経済を立て直すために、日本各地で公共事業を起こしたこと、高齢化に伴い年金や医療費が増加するにもかかわらず抜本的な見直しを行なわなかったこと、消費税等の税金を上げなかったこと、国民が生活のレベルを下げることを怠たったこと等です。
  通常、これだけの借金を他の国からしていると、以前にアルゼンチンが経験したように、国が破綻するということになります。現在、ギリシャの危機が囁かれているのも、ギリシャ国債を外国が購入しているからです。しかし、日本があまり問題にされないのは、日本国民が1400兆を超える個人資産を有しており、国債のほとんどを購入しているからなのです。言い換えると国が国民から借金している、国民の貯金が国債に変身しているということになりますが、借りたものは返さなくてはいけません。従ってこれからは日本も歳出を抑え、財政を再建していく必要があります。国民一人ひとりがこの状況を正しく認識し、依存心をなくしていくことが大切ではないでしょうか。
           

2010年07月01日

大阪府立大学公開講座 関西経済論

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  大阪府立大学は現在大学改革を推進中ですが、同大学においては毎年授業公開講座『関西経済論』が開催されています。昨年10月に大阪府の教育委員に就任したこともあって、3月にこの講座の講師を依頼されました。この講座は平成7年度に経済学部の特殊講義としてスタートしましたが、非常に人気が高かったこともあり、翌年からは大阪府民と府立大学の学生が共に学ぶ公開講座の形をとることになり今に至っています。
今年は4月から7月末までの4ヵ月にわたり、毎週木曜日の午後、15回にわたって開催されることになっていますが、いよいよ来週8日に『社会で役立つ力』というテーマで講演することになりました。これまで、企業の経営者やスポーツ、マスコミ、官僚等さまざまな分野の方が話をされています。受講者は800名くらいで、学生から主婦や年配の方まで幅広い年齢層にわたっているとのことですので、パワーポイントの資料作りにあたっては、できるだけグラフや写真をとり入れ、字もできるだけ大きくするようにしました。90分の講演の内容は、世界のトレンドと企業の動向、民間企業での経験、日本のグローバル化への対応遅れ、教育界をめぐる課題と学校の役割、これからの学校づくり等です。どれくらいの受講者の皆さんが出席されるかわかりませんが、少しでも心に残る話題を提供することができればと思っています。