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2011年02月28日

何故2月は28日なのか

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  今日で2月も終了しますが、何故2月だけが28日しかないのか疑問を持つ人もあると思います。私の知人に世界の国々の暦を調べている人がいますが、なかなか興味深い内容が盛り込まれているようです。
  現在使われている暦のルーツは、古代ローマの共和制の末期にユリウス・カエサル(英名 ジュリアス・シーザー)が採用した新年のスタートを3月とするユリウス暦に遡ります。ユリウスはこれと同時に7月Quintilisの名称を自分の家門の名前であるJuliusに変更しましたが、これが現在の英語名のJulyになっているのです。このユリウス暦は大の月(31日)と小の月(30日)が交互に配置され、最後の月である2月は29日ということになっていました。
  その後、ユリウスの養子で皇帝になったオクタヴィアヌス(アウグストゥス)が自分の誕生月である8月を大の月にし、名称を自分の名前Augustusに変更しました。しかし、この結果、7月、8月、9月と大の月が3ヵ月続くことになるので9月以降12月までの日数を入れ替えたのです。このため、もともとは30日だった10月と12月が31日に、31日あった9月と11月が30日にされることになり、平年では更に1日減らす必要が生じて、もともとは29日だった2月が28日になりました。そして、閏(うるう)年だけを29日にするということになったのです。
  現在、September(9月)は7番目、October(10月)は8番目、November(11月)は9番目、December(12月)は10番目ということになっているのは、ローマ暦が3月起算になっていた名残なのです。ローマ時代に一人の皇帝によって変更された暦が現在に至るまで、そのままの姿で続いていることに驚きを感じています。

2011年02月27日

中東動乱の日本への影響

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  チュニジアで起きた政変は瞬く間にエジプトに飛び火し、20年間近く続き磐石と思われていたムバラク独裁政権がわずか18日間であっけなく崩壊してしまいました。この政変の影響は更にリビアやヨルダン、バーレーン、オマーン、イエメン、クウェート、サウジアラビア、更に非アラブのイランにまで波及してきています。これらの政変は、これまでの突出したリーダーが軍事力で体制を覆すという従来の革命とは全く異なるもので、インターネットの果たす役割が極めて大きいというのが特徴です。そして、この情報は交流サイト「フェイスブック」によって中東以外の中国や北朝鮮にも瞬時に伝わり、世界的な広がりを見せ始めています。
  このようにわが国から遠く離れた地域での紛争ですが、日本にとっては全く予断を許さない危機的な状況であると考えなければなりません。その最大の懸念は原油生産・輸出量や価格への影響等石油に関するものです。何故なら日本のエネルギー消費の約半分は石油が占めており、このうち中東に依存している割合は90パーセント近くを占めているからです。仮に日本に中東からの石油が入らなくなったり、原油価格が急騰すると、さまざまな産業に影響が出てきます。こうして折角回復し始めた企業業績にも先行きの不安が生じることになります。また、物価上昇という形で我々の日常生活にも跳ね返ってきます。これからも中東情勢を注視していきたいものです。

2011年02月26日

高校専願者ガイダンスの開催

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  2月26日(土)、14時00分より学園文化館視聴覚教室において高校専願者のガイダンスを行ないました。ガイダンスでは教頭からこれからの高校生活全般、生徒指導部長から生活面、教務部長からは学習面についてそれぞれの説明を行ないました。続いて、保護者の皆さんと一緒に用品の予約や購入をしていただき、本日のガイダンスは終了しました。
  高校の前期入試の合格発表から既に二週間、後期入試からは一週間が経過しています。皆さんは合格の喜びに浸り、受験の重圧から開放されゆっくりと休養したことでしょう。そして本日のガイダンスで、いよいよ高校生になるのだという気持ちが沸いてきたのではないかと思います。
  人間はこれまで経験しなかった未知の世界の前に立つと、期待と同時にかすかな不安を覚えるものです。これからの人生には大学入学、入社、転勤、結婚等さまざまな節目がありますが、大切なことは気持ちを切り替え、新しい生活に対してできるだけの準備をしておくことです。そうすればきっと力強いスタートが切れると思います。高校入学までにはまだ一ヶ月以上ありますので、これからは是非規則正しい生活習慣を守り、自分なりに納得のいく充実した日々を送ってください。
  次回、皆さんとお会いするのは3月27日(日)の用品渡しになりますので、元気な姿を見せて欲しいと思っています。

2011年02月25日

PTA総会の開催

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  2月25日(金)、PTA総会が開催され、来年度の新役員が決定されました。この中で、私は学校の近況を中心に次のような話をしました。

  〝皆さん、こんにちは。挨拶はコミュニケーションの基本ですが、生徒達を見ているとまだまだ個人差はあるようです。是非、ご家庭でも朝の挨拶から始めてください。
  平素は本校の教育活動に対しまして、ご理解とご支援をいただき心より感謝しております。月日の経つのは本当に早いもので、あと3日で2月も終わります。そして、一カ月経つと新学期が始まります。
  さて、現在、アラブ諸国では動乱が起き、ニュージーランドでは大地震が発生し、国内では政治が揺れ動いています。この中で雇用についても厳しい状況が続いており、教育界は大きく変化してきています。
  この中で、本校は社会で役立つ人材を育てるという基本の考え方に立って、さまざまな学校改革に取り組んでいます。年が明けてからは中学・高校の入学試験、大学受験、高校の卒業式などが続き、一年の中でも最も緊張する時期になっていますが、『入口を固める』『校内を固める』『出口を固める』という三つの切り口で近況についてお話します。
  ①まず『入口を固める』ということですが、中学入試を1月15・16日、19日の3回に分けて実施しました。志願者が全体で696名と過去最高になりました。昨年の志願者は539名でしたので157名増、29%アップということになりました。この結果、入学者のレベルを維持した上で募集定員も確保することができました。
  ②続いて高校入試2月10日と17日の2回に分けて実施しました。志願者は昨年より若干減ったものの890名ということになをりました。既に合格発表を行なっていますが、公立高校の併願者が多いということもあって、公立高校の入試が終わった後、3月末に入学者が確定します。
  ③次に『校内を固める』ということですが、高校の卒業式は2月19日に実施し、260名の卒業生をお送りしました。毎年のことながら感動溢れる卒業式であったと思います。また、無遅刻・無欠席の皆勤者も23名おり、このうちの8名は中学・高校6年間を通じての皆勤者でした。平凡なことですが、本当に立派だと思っています。
  ④現在、この一年間の取り組みを反省して課題を明確にし、来年度の計画作りに着手し始めています。できたこととできていないことをしっかりと分析して、改善していく予定です。
  ⑤最後に『出口を固める』ということですが、中学受験と同じ日に大学入試センター試験が実施されました。本校では高等学校の総決算として全員がセンター試験を受験することにしています。この後、私立大学入試が行なわれ、順次合否の結果が出始めています。後ほど進路指導部長から発表があると思いますが、既に合格が判明している私立大学については、関関同立が200名の大台を越え、今のところ234名になっています。最終的にはまだまだ積み上がると思います。一昨年が111名、昨年が161名ですから、この2年間で実に2倍以上に増加してきています。また、本日から始まっている国公立大学の二次試験にも多数の生徒が受験しており、何とか昨年を上回る実績を残したいと思っています。
  ⑥何度も申し上げているとおり、大学進学が最終目的ではありません。しかし、高い目標を設定し、この目標を達成していくために努力していくという姿勢が大切です。そして、これが必ず社会に出たときに役に立つのは間違いないと思います。
  本校の基本の考え方は、学校と家庭が連携して子どもを育てるという『共育』です。今後とも何卒宜しくお願いします。〟

2011年02月24日

卒業式の式辞より~②共生・共に生きる

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  二つ目は『共生・共に生きる』ということです。

  〝これからはますますグローバル化が進展し、BRICsに代表される新興国が急速に経済発展します。この結果、皆さんは物の考え方も宗教も生活習慣も異なる人達と共に仕事をしたり、生活をすることになると思います。
  私は、この一年間、全校朝礼で皆さんにグローバル化というテーマでお話しをしてきました。このグローバル社会で皆さんが生き抜いていくためには、相手のことを理解し受け入れるということが大切です。『日本の常識は世界の非常識』という言葉があるように、自分達の価値観や考え方を前提に行動すると決してうまくいかないと思います。
  また、この一方で日本という国の伝統や文化や日本人の良さを理解してもらうことが大切です。恐らく二十一世紀は『モノを追求する時代から地球環境や世界のさまざまな国の人達との共生をはかる時代』になるでしょう。どうか、皆さんは共生ということを常に心がけて、これからのグローバル社会を生き抜いてください。〟


  最近は自分のことしか考えないという風潮が目立ちます。自分の思いを通すために相手を力づくで押さえるというやり方は避けなければなりません。相手の犠牲の上に立って成り立っていることは長続きしないのです。常に〝相手の立場を尊重し、自分がされたら嫌なことは相手にしない。また自分がして欲しいと思うことをしてあげる〟という姿勢が大切です。このことは個人だけではなく、企業活動における「お客様第一」の思想にも繋がっていくと思います。
  


  

2011年02月23日

全校朝礼~バナナ哲学

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  2月23日(水)、校庭で中学・高校合同の全校朝礼を行ない、次のような話をしました。

  〝高校3年生が卒業し、間もなく高校2年生は最上級生に、高校1年生は2年に、中学3年生は高校生に、中学2年生と1年生はそれぞれ進級します。この1年をしっかりと振り返り、新しい年度に備えてください。

  さて、この一年間、全校朝礼で中学の皆さんには「環境」、高校の皆さんには「グローバル化」というテーマでお話をしてきました。グローバルというのは地球という意味ですから、グローバル化というのは地球規模で色々なことが起こってくるということです。今日は中学・高校合同ということなので、環境とグローバルの二つに関係した話をします。
  現在世界の人口は69億人になり、この100年少しの間に約4倍になりました。世界で一番人口の多い国は中国、二番目はインド、三番目はアメリカですが、四番目はどこか分かりますか。正解はインドネシアです。今日はこのインドネシアについてお話します。現在のインドネシアの人口は2億3千万人で日本の約2倍、国土面積は約5倍で約1万8000の島があります。そして、東の端から西の端までの距離はアメリカ合衆国の東海岸から西海岸までとほぼ同じです。
  私は以前この国で生活したことがありますが、赤道直下にあるため、とにかく暑い。朝から太陽が照りつけると、すぐに人間の体温くらいになります。ほとんどの人がイスラム教徒で豚肉を食べませんし、ラマダンという断食月があり太陽が上がっている間食べ物は一切口にしないという習慣があります。そのため仕事の能率が極端に落ちてしまいます。何よりもお祈りを大切にするため、会議をしていてもお祈りの時間になると一人抜け、二人抜けということになって、気がつくと日本人だけが残っていたということになります。このように宗教の影響が強く、会社の中にもモスク(礼拝堂)があります。
  そして、水が大変貴重で、生水を飲むとたちまち下痢をします。日本では「湯水のように使う」という言葉がありますが、これは無駄遣いをするという意味です。同じ言葉がイスラムの世界にあるのですが、この意味は全く異なり、大切に使うという意味になります。松下電器では何のために企業活動を行なうのかを明確にしています。これによると企業の使命は「安価な製品を大量に世の中に提供することによって人々に快適な暮らしをしてもらうことである。貧しい人がよその人の食べ物をとると罰せられるが、黙って水道の水を飲んでもとがめられることはない。従って水道水のように安い製品を作り社会生活を向上させる。」というもので『水道哲学』と呼ばれていました。この水道哲学の考え方を現地の従業員に伝えていかなければなりませんが、インドネシアではこの話は通用しません。そこで、考えた挙句、『バナナ哲学』ということにしたのです。バナナの木は一年生草で、一年で実をつけます。家に二本植えておくと一本は自分達の生活のために、残りの一本は売って生活の糧にできます。このようにして、従業員に会社の考え方を教えていったのです。
  皆さんはインドネシアについてどのようなことを知っていますか?観光地であるバリ島、スマトラ沖地震、スカルノ大統領とデビ夫人、オランウータン等が思い浮かぶのではないかと思います。
  今、インドネシアは人口が多く今後も増え続けていくこと、天然ガスや石油、ゴム、植物性のココナツ油脂等の豊富な資源に恵まれていることで注目されています。しかし、国力を表すGDPはまだ日本の10分の1の規模しかなく、今後大きな経済発展が見込まれています。そして、このインドネシアに適した商品が開発されてきていますが、どういうものなのか考えてみてください。次の朝礼でお話します。〟

2011年02月22日

卒業式の式辞より~①高い志を持つ

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  先日の高校卒業式では卒業生に対して三つの話をしましたので、これらを紹介します。

  〝まず一つ目は『高い志を持つ』ということです。
  本校の校是の最初に掲げてあるのはこの「高い志」です。志というのは決して単にお金や地位や名声を得るといった利己的な満足を追い求めることではありません。 〝人間として世のため、人のために尽くす〝 という気持ちが大切です。高い志を持つということは、即ち、高い目標を設定し、日々この達成に向けて努力するということに繋がります。
  初代理事長であった鳥井信治郎氏は 常々 〝やってみなはれ。やらなわかりまへんで〟と言っておられたようです。人生においては やろうか、やるまいか 迷うことがあります。そして、失敗したらどうしようということを考えて行動を起せないケースが多いのです。勿論、やればすべてがうまくいくとは限りません。全力でやってもうまくいかないこともあります。しかし、挑戦しなければ何事も実現しません。
  人の一生は失敗と成功のくり返しであり、失敗し続けることもなければ成功し続けることもありません。今、社会で活躍している人を見ると、これまで実に多くの失敗をしてきています。このことからも分かるように、たとえ一時的に失敗しても成功するまでやり続けることが大切なのです。
  皆さんは是非、高い志を持ち、失敗を恐れず、やってみなはれ精神で、何事にも果敢に挑戦する。そして、失敗した時には他の責任にせず、素直に反省して次に備える。また、成功した時にも有頂天にならず、まだ足りないところがあったのではないかと考え更に自己研鑽をはかってください。〟

  
  学歴の高い人が陥りやすいのは、あれこれと考えるあまり、できないことや難しいことの理由が先行するということです。私のこれまでの経験でも新しいことをやろうとすると、反射的に「難しい」という否定的な言葉を発する人が多かったように感じています。この姿勢では何時までたっても大きな仕事はできません。「まずやろう」ということを決めて、次に方策を考えていくことが大切であると思っています。

2011年02月21日

英語力を高める~英単語テストの実施

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  本校においては、語彙力を増やし英語力の向上をはかることを目的として、英単語テストを年2回行なっています。現在は中学校入学時に1700語の英単語集を購入してもらい、前期と後期にそれぞれ100問を出題、続いて高校でも卒業時に必要な単語の修得を目標として、このテストを実施しています。
  一般的に語学の力をつけるには、できるだけ簡単な語彙を用いて作られている基本文を徹底的に暗記することが必要であると言われていますが、英語の場合には他の言語に比べて語彙数が多いため、2000語位まで覚えなければ基礎ができあがらないようです。また、イギリスやアメリカは当然のこと、急成長が期待されるインドや資源国であるカナダ・オーストラリア・南アフリカ連邦、国際競争力で1・2位のシンガポール・香港、その他ニュージーランド・ナイジェリア・カメルーン等も公用語は英語です。そして昨今グローバル化がますます進展してきていますが、世界のほとんどの国では英語が通じるため、英語とITスキルは今やビジネスマンとしての必須のツールとなっています。
  日本はこれまで、1億人を超える人口を有していたこともあり、多くの企業は内需と輸出を中心とした経営を行なってきました。このため日本企業はグローバル化の波に乗り遅れてきましたが、今後は海外での事業展開が不可欠になってきています。しかし、残念なことにグローバル人材の不足が大きなネックになっているのです。このため、最近では上位の役職や資格に昇進する条件としてTOEICの得点レベルを決めるという企業も増えてきました。
  日本人にとっては他の国の人よりも英語をマスターするには大きな努力が必要なのかも知れませんが、何事も一朝一夕には成就しません。生徒達が日々地道な努力を継続し、英語力を高めていって欲しいと思っています。

2011年02月20日

グローカルな視点~高松市観光大使の集いに参加して

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  2月17日(木)夜、関西圏在住の人を対象とした『高松市観光大使研修会』が開催されました。この会合は毎年開催されていますが、いつも入試の日程と重なっていたため、私にとっては今回が初めての参加ということになりました。高松市は香川県の県庁所在地ですが、このことを知らない人も多いようです。
  高松市では観光産業を地域活性化の大きな柱に位置づけ、高松にゆかりのある人達に観光大使を委嘱しています。私も松下電器の四国支店で勤務していたこともあって、平成13年の12月から委嘱を受け、時間の許す限りボランティアで高松市の観光PRを行なっています。しかし、勤務の関係で高松を訪れることもなく、正直なところ本格的な活動には結びついていないのが現状です。
  今回の会合には、金井副市長をはじめ関係者が参加され、観光事業に対する意見交換をはかると共にお互いの近況を報告しました。この中で注目を集めたのが、昨年に実施した『瀬戸内国際芸術祭2010』というイベントです。この海と島を会場にした世界初の国際芸術祭には、世界18の国と地域から75組のアーチストが参加、来場者は予想の3倍を超える約94万人ということになり、瀬戸内海に浮かぶ小豆島、直島、豊島、男木島、女木島、大島、犬島の7つの島々を舞台にさまざまな催しが繰り広げられたとのことです。
  また、今年の11月18日(金)~21日(月)にはアジア・太平洋地区の12カ国が参加する『『第11回アジア太平洋盆栽水石大会』』が開催される予定です。          
高松と言えば讃岐うどんが有名ですが、環境や癒しについても注目すべきものが数多くありますし、最近は「四国八十八ヶ所巡り」で四国を来訪する人も増えてきています。国際芸術祭の作品も3月末までは鑑賞できるとのことですので、久しぶりに訪問してみたいと思いました。
  近年、グローバル化が急速に進展してきているため、目は海外に向きがちですが、観光や文化といった面ではローカルの良さを再認識することが重要なのかも知れません。これからは、まさに「グローカル(グローバル+ローカル)」な視点が必要になってくるように思っています。

2011年02月19日

第53回高等学校卒業式を終えて

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  2月19日(土)、素晴らしい天候の下、第53回の高等学校卒業式を挙行しました。今年の卒業生は高校改革をスタートさせて2年目に入学した260名の生徒達です。丁度9時半に司会の指示に従って、卒業生が保護者や在校生、教職員の大きな拍手で迎えられ席につきました。
  開式の辞の後、全員起立してピアノ伴奏による国歌斉唱を行なった後、卒業生全員に一人ずつ卒業証書を授与しました。続いて高校3年間、無遅刻・無欠席・無早退の23名の生徒に皆勤賞を授与しました。この中の8名は中学・高校あわせて6年間皆勤であり、司会から紹介されると出席者からは感嘆の声と共に大きな拍手が送られました。3年間の高校生活の中では、「病気になる」「体調を崩す」「挫けそうになる」といったこともあったのではないかと思います。しかし、これらを乗り切って今日を迎えたのは素晴らしいことであると思います。また、今回皆勤賞を受賞した者は学業面や部活動の面でも優れた成績を残している生徒が多いようです。
  〝継続は力なり〟とか〝一生は一日の積み重ね〟という言葉がありますが、一見簡単なようでも続けることはなかなかできないものです。この皆勤という輝かしい体験を糧にし、これからの人生においても、このような姿勢を貫いていって欲しいものです。

  式辞では、将来社会で役立つ人間になるために「高い志を持ち果敢に挑戦する」「共生・共に生きる」「感謝の気持ちを忘れない」という3つのことを心がけて欲しいという主旨の話をしました。その後、ご来賓の祝辞、在校生代表による送辞、卒業生代表の答辞と続き、在校生・教職員による「蛍の光」と卒業生による「仰げば尊し」、全員による「学園歌」の斉唱、最後に閉式の辞で感動溢れる卒業式の幕を閉じました。
  これで卒業式は一旦終了しましたが、引き続き3年生の担任に対して各クラスの卒業生からお礼の言葉と花束が贈られ、最後に卒業生全員から先生方に対して感謝の言葉が述べられました。途中、多くの生徒・保護者・先生は感激のあまり溢れる涙をこらえることができない様子でした。この後、記念撮影が行なわれ、午後からは告天舎において有志の保護者による謝恩会が開かれました。一方で卒業生達は写真撮影をしたり、何時までも名残惜しそうに友人と語り合っていました。
  53期生が新しい生活の第一歩を力強く踏み出してくれることを心より願っています。 


2011年02月18日

食料の高騰

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  コメ、小麦、トウモロコシ、大豆の国際価格は08年2~7月に史上最高値をつけた後は下落に転じていましたが、ロシアが干ばつで穀物輸出を停止した昨年8月ごろから再び上昇し始め、現在は小麦・トウモロコシで最高値の9割、大豆で7割、コメで5割の水準にまでなっています。また、最近では砂糖やコーヒー等も高騰してきています。
  農林水産省は08年度から毎年、米農務省や国際機関の統計をもとに独自の手法で食料需給の見通しを試算しており、このたび2020年までの食料需給の見通しについて発表しました。
これによると、「途上国・新興国の人口増と所得向上による食生活の変化で食料需要が増え続け、多くの食料が高騰する。コメ、小麦など穀物の国際価格は07~09年平均との比較で24~35%高くなる。
  需要面の見通しでは、世界的な人口の増加に加え、中国などの新興国において肉や乳製品、卵、油脂類などの消費が増える。そして、これらの生産に必要な飼料穀物や大豆の需要が増加する。また、バイオ燃料向けの需要も伸び、20年の穀物消費は08年より5億トン多い27億トンに達する。
  一方、生産面では地球温暖化による洪水や干ばつなどが頻発し、水資源の不足も深刻化する。この結果、単位面積当たりの収穫量は伸び悩み、穀物生産は08年の22億トンから20年は26億トンに増えるものの需要増大に追いつけなくなる。そして、08年時点で20%あった穀物在庫率は国連食糧農業機関(FAO)が危険水準とする17%を下回り、15%まで低下する。この結果、いずれも20年までに再び最高値を更新する。」と予測しています。
  食料は人間が生きていく上で不可欠であることから、食料価格の高騰は各国の政治に対する不満となって現れてきます。現在、チュニジアやエジプト等中東諸国で相次いで起こっている政変もこの食料問題が引き金になっていると言われており、主要20カ国・地域(G20)首脳会議の議長国であるフランスのサルコジ仏大統領は主要議題に食料の価格安定策を据えるよう提案しています。これは、食料価格の高騰が新興国の需要拡大といった要因だけでなく、投機マネーが商品市場などに流れ込んだことも背景にあるとみられているからです。
  また、各国が輸出制限やバイオ燃料の拡大等自国の利益のみを追求すると食料価格の高騰を助長することになります。そして、国際社会における政情不安といった原因に繋がり、これが自国に跳ね返ってくるのです。これからは相手の立場を尊重するといった〝共生〟という考え方が大切になってくると思っています。

2011年02月17日

雲雀丘10R環境活動

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  これまで何回も取り上げてきていますが、本校においては、教育ビジョンとして〝人間教育の充実〟と〝学力の向上〟を掲げています。そして、人間教育の大きな柱として、2008年より本格的な環境活動をスタートさせ、間もなく3年が経過します。
  現在、この間の活動を振り返り、中期の視点で今後の方向付けを行なった上で、2011年度の計画を策定していきたいと考えています。
  我々人類が住むかけがえのない地球は、次々に発生してくる環境問題に悲鳴を上げており、このままでは存続が危ぶまれる状況です。これを打開していくためには、一人ひとりが環境問題に対して深い関心を持ち、身近なすぐ出来ることから行動に移していかなければなりません。そのため、本校の環境活動においては、自ら学び、考え、行動することを基本にしているのです。つまり、単に環境についての知識を持っていることでは不十分であり、勉強すればそれでお終いということではありません。また、環境活動については先生が中心になって行なうのではなく、あくまで生徒が主体となって進めていくことにしています。

  先日の中学の全校朝礼において「環境に関する3R」の話をしましたが、実は昨年の文化祭では、生徒会の役員が中心となって〝 雲雀丘学園 〝10R〟環境活動〟を提唱しています。これは「3R」だけでなく新たに7つのRを加えたものですので次に紹介します。

  ① Reduce 減らす、ゴミを出さない    ②Reuse 再び(何度も)使う    
  ③ Recycle  再資源化する = 以上3R        
  ④ Refuse  拒否する   ⑤ Repair 修理する   
  ⑥ Refine 分別する  ⑦ Rethink 再考する 
  ⑧ Rental 借りる  ⑨ Return 戻す  
  ⑩ Reform 改良する

  まず家庭や学校において自分のまわりを見るとやるべきことは山ほどあると思います。小さなことから始めていきたいものです。

2011年02月16日

高校全校朝礼~血の滲む努力で需要を創る

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  2月16日(水)、高校3年生にとっては最後となる高校の全校朝礼で次のような話をしました。
  〝皆さんの中には将来企業に就職する人が圧倒的に多いと思います。産業界においては、建設、農林・水産、食品、化学、医薬品、鉄・非鉄、電機、機械、自動車、小売、金融、情報、運輸、サービス等の業種があり、さまざまな企業がそれぞれ工夫を凝らしながら活動を行なっています。
 メーカーを例にとれば「新製品の開発」「物づくり」「販売」「材料の購入」「在庫管理」「資金管理」等があります。この一つ一つの成否が企業の業績に反映されることになります。これからグローバル化が進む中で、色々な企業が取り組んできて実践例を研究することは非常に参考になると思いますので、これから折に触れて紹介していきたいと思っています。
  メーカーにとって販売を増やすということは経営上何よりも大切ですが、今日はチョコレートメーカーの取り組みについてお話します。物の販売には「お客様が必要としている商品を提供する」というものと「新たな需要を創造する」というものがあります。このうち、バレンタインデーにおける販売キャンペーンは後者です。
  バレンタインデーにチョコレートを贈るという最初のイベントは、1958年(昭和33年)に行なわれました。これを企画したのは森永製菓や明治製菓といった大手メーカーではありません。本学園と同じ1950年(昭和25年)に創立されたメリーチョコレートという会社です。このイベントは営業主任であった原邦生氏(創業者の息子で後に社長に就任)によって開催されました。同氏はヨーロッパにいる知人から聖バレンタインの話を聞き、早速新宿の伊勢丹デパートでキャンペーンセールを行ないました。しかし、3日間で売れたのは、わずか30円の板チョコ5枚と4円のカード5枚の計170円だったそうです。それでも諦めずに、翌年にはハート型のチョコレートを作り「女性から男性へ」という文句を添えて売り出す等の新たな試みを行ないました。
  続いて1960年(昭和34年)には森永製菓がバレンタイン企画を新聞広告として掲載しました。このような挑戦を続けることによって1975年(昭和50年)代になって、やっとイベントとして定着したのです。その後、職場の上司や同僚に対して贈る〝義理チョコ〟やバレンタインのお返しとなるホワイトデーのあり方等についても話題になりました。このような努力によって、今ではバレンタイン関連での販売は年間の12%~15%にもなっています。そして、既に紹介したように、最近では友達に贈る〝友チョコ〟や男性から女性に贈る〝逆チョコ〟が増えてきており、メーカー各社はこの流れに沿った仕掛けを次々と行なってきています。
  現在、日本では色々な物の販売が伸び悩んでいますが、このように企業は何とか需要を拡大しようと血の滲むような努力を傾注しています。今日は海外での文化を日本流に焼き直した例を紹介しましたが、これからのグローバル社会においては、他の国で流行しているものを日本に取り入れる、また日本でやっているものを海外に展開するということが頻繁に起こってきます。そして、近年は先進諸国が新興国を中心としたマーケットに切り込もうとしています。まさにこれからは知恵を絞り出し、果敢に挑戦することが大切な時代になってきているのです。皆さんはこれからグローバル社会の中で大いに活躍して欲しいと思います。〟

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2011年02月15日

自ら疑問を持ち調べ考える

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  2月15日(火)、心配していた雪も溶け出し、大きな混乱もなく授業がスタートしました。生徒達はあと1ヵ月少しでそれぞれ進学や進級をしますが、最近教育と職業とのギャップについて取り上げられることが多くなってきましたので、この背景について考えてみることにします。
  幼少の頃には親や周囲の人に対して 「なぜ?」  「どうして?」 という質問をします。ところが、大きくなるにつれて、このような質問をしなくなってしまいます。この理由は色々考えられますが、大人があまりにも多くのことを与え過ぎているのではないかと思います。近年、少子化の影響もあり、親は子どもに対してあれこれとかまい過ぎ、自分の思いどおりに育てようとします。そうなると子どもは親の意思のまま、言われたことをしておけば良いというようになりがちです。また、学校での学習についても先生が細かく指示してあげないと自分からはやらないということになってしまいます。このやり方は言われたことを忠実にこなす子どもにとって、ある時期までは非常に効果的です。現に試験で高得点を取る人の中には、このタイプの人が数多くいます。この結果、大学生になっても受身的で自律できていない人が多いのです。しかし、このままの状態では社会では通用しません。
  何故なら、学校では通常ある問題が示され、この答えが求められます。また、正しい答えは概ね一つしかありません。これに対して社会では「何が問題なのか」を自分で探しださなくてはなりません。そしてこの問題を解決していくために知恵を絞り出さなくてはなりません。いくら豊富な知識を持っていたとしても活用できなければ何にもならないのです。社会で必要とされるのは『課題発見能力』と『課題解決能力』なのです。
  それでは、どのようにすればこのような力がつくのでしょうか。それは知識を一方的に吸収することではありません。何よりも大切なことは色々なことに関心を持ち、疑問に思うことがあれば自分で調べることです。そして、自分なりにどうすればよいのかを考えていかなければなりません。受身ではなく自ら積極的に行動するという姿勢を続けることにより、社会人として課題を発見し解決する力が身についていくのではないでしょうか。

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2011年02月14日

バレンタインデーにあたって

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  2月14日はバレンタインデーと呼ばれていますが、このバレンタインというのはローマ時代の司祭の名前なのです。今の日本では考えられないことですが、269年、ローマ帝国の皇帝であったクラウディウスⅡ世は「自由結婚禁止令」という法律を制定しました。しかし、当時のローマにあっては異郷とされていたキリスト教の司祭 聖バレンティノ(英語名:バレンタイン)はこれに背いて、愛し合う2人の若者のために結婚式をあげさせました。このことが皇帝の逆鱗に触れバレンタインは処刑されてしまったのです。その後、彼の命日にあたるこの日が「恋人達の日」=「バレンタインデー」ということになり、恋人達や親しい人に花やケーキやカードを贈る習慣が生まれたのです。
  ところで、日本ではバレンタインデーに女性から男性にチョコレートを贈る習慣があり、何と驚くべきことにこの日に関連して売れるチョコレートの量は年間の12~15パーセントと言われています。また高級品を扱っている店では年間売り上げの実に30%を超えるところもあるようです。私も昨日、近くのスーパーに行きましたが、特設コーナーが設けられさまざまな工夫を凝らしたギフトのセットが並べられていました。菓子離れが進む業界にとっては、バレンタイン商戦の成否が経営に大きな影響を与えることになるため、各メーカーが競い合って新しい企画を考案し、販売を伸ばそうとしているのが現状です。
  今年、プランタン銀座が行った「バレンタインデー」に対する女性の意識調査によると、チョコレートの予算は、本命が平均3325円、義理が1172円、自分用が3167円となり、昨年に比べてすべて金額がアップしています。そして、せめてこの日くらいは贅沢をしたいという気持ちからか、とりわけ自分用に買う「自分チョコ」については469円も上がっているようです。
  また、最近では女性が同姓の友達に贈る「友チョコ」や男性から女性に贈る「逆チョコ」が増えてきているとのことです。この現象を見ても、1960年代から「女性がチョコレートを贈ることによって男性に愛を告白する」ということで成熟してきた日本独自のバレンタイン市場にも変化の兆しが見られてきており、今後新たな需要が生まれてくる可能性が出てきたのではないかと感じています。

2011年02月13日

中学全校朝礼~ゴミを資源化する

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  先週の水曜日の中学全校朝礼で次のような話をしました。
  〝前回の朝礼では、「すべての生物が生きることはゴミを出すことであるが、ある生物にとって不要な物であるゴミは別の生物の栄養になる。ライオンが食べたシマウマの骨や皮や糞などは微生物によって土に返る、生物が出す炭酸ガスは植物の光合成のために必要である。」という話をしました。このように自然界では、すべてのものが循環してゴミのない環境が保たれてきたのです。しかし、近年、人間社会においてはゴミの処理が大きな社会問題になってきました。この原因は、経済の発展に伴い、急速にゴミの量が増えたことです。今皆さんは日本人1人が1日にどれくらいの量のゴミを出していると思いますか? 何と1.1キログラムなのです。100年前はというと、1人が出すゴミはわずか100グラムでした。
  よく日本の江戸時代は環境に配慮された素晴らしい循環型の社会であったと言われています。米や農作物が中心の食事、綿や絹を使った衣服、木材を中心とした住居、燃料は山から採取してきた芝や薪、肥料は人糞や堆肥が中心でした。ところが二十世紀になって工業化が進むと、石油や鉱物資源を原料とする数多くの製品が生まれてきました。そして、大量にモノを作る技術が確立されました。この技術革新によって、次々と高性能の製品が作られることになり、「大量生産・買い替え・大量廃棄」というパターンが定着してしまったのです。同時に都市化が進み、人口が大きな都市に集中することになりました。そして、大量のゴミが発生し、廃棄物を処理しなければならないことになってきたのです。
  現在のゴミ処理の方法は、各家庭がさまざまなゴミをポリ袋の中に入れて出し、地方自治体はこれらをゴミ回収車で集めるというシステムです。そして、不燃ゴミと燃えるゴミに分け、不燃ごみは埋め立て、残りは焼却炉で燃やしています。しかし、国土の狭い日本ではゴミを埋め立てる場所には限界があります。また、ゴミを燃やすと、ダイオキシンが発生する、大量の石油が必要となる、二酸化炭素も発生するということになります。これまでは廃棄するのはタダという感覚でしたが、廃棄するのには大きなお金がかかります。この一方で、さまざまな資源が枯渇し始めています。
  これを防ぐためには、廃棄するゴミを減らすと共にゴミを再資源として活用するということが大切です。そのために皆さんにお願いしたいのは、まず学校や家庭においてどのようなものをゴミとして出しているかを調べるということです。生ゴミ、紙、プラスチック、ガラス、金属など色々なものがあると思います。次に、これらがどのように生まれ変わっているのかを調べてみてください。そうすれば、ほとんどのゴミが再活用できるということが分かるはずです。
  次回はゴミの再資源化の具体例やゴミの争奪といったテーマでお話しします。〟

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2011年02月12日

建国記念の日の由来

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  2月11日は「建国記念の日」ですが、マスコミではほとんど取り上げられていません。昨日の新聞を見ても一面の片隅に「きょうは建国記念の日のため夕刊は休みます」という記事が掲載されているだけです。また、テレビでは「三連休となる日本列島ですが寒波のため・・・・・」といった報道だけがなされています。このため、建国記念の日について説明できる人はほとんどいないのではないかと思います。

  この日は、かつて『日本書紀』が伝える神武天皇(初代天皇)即位の日として、1872年(明治5年)に制定された「紀元節」でした。この紀元節には全国の神社で「紀元節祭」と呼ばれ祭事が催されていたほか、庶民の間でも「建国祭」として祭典が行われていました。しかし太平洋戦戦争後「紀元節を認めることにより、天皇を中心とする日本人の団結力が高まり、再び米国の脅威となるのではないか」というGHQの意向で、1948年(昭和23年)に紀元節は廃止されました。
  その後間もなく紀元節を復活させようという動きが高まり、テレビ局が行ったアンケート調査でも全国民の80%以上の人が「建国を記念する日」を望んでいるということがわかり、一気にこの動きが加速されたのです。しかし、反対する動きもあってなかなか実現せず、9回にわたる法案の提出と廃案をくり返しました。そして、やっと1966年(昭和41年)に、建国を記念するための祝日として、名称に「の」を挿入し『建国記念の日』として国民の祝日に認められ、翌年から適用されることになりました。実に20年近い歳月が費やされたということになります。
  自分達が生まれ育った国の歴史を理解するということは大切であると思います。神武天皇即位の年月は歴史上、科学的に根拠が薄弱であるという意見もありますが、日本の歴史を紐解くためには日本神話と呼ばれるものを研究することが必要です。 ところが、これらの伝承は大部分が『古事記』や『日本書紀』および各地方の『風土記』にみられる記述をもとにしているのです。
  なお、江戸時代初期までは『日本書紀』が中心でしたが、江戸中期以降の国学の発展によって、現在は日本書紀よりも古いとされる『古事記』の方が重視されるようになってきています。これには『古事記伝』を著した本居宣長の功績が大きいと言われています。私も残念ながらこの本を熟読したことはありませんので、一度時間を見つけて読んでみたいと思っています。

2011年02月11日

高校前期(A日程)入試を終えて

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  2月11日(金)、建国記念の日となる本日は日本列島が寒波に襲われ、近畿地方でもいたるところで積雪が見られました。この中で、昨晩に引き続き早朝から入試の業務を行ないました。
  
  今回の前期A日程の入試には、862名(内2名辞退)の方に受験していただきました。本校の高校入試の志願者は平成17年までは500名前後で推移していましたが、平成19年のコース制を柱とする学校改革がスタートしてからは増加傾向にあり、平成21年以降は800名を超えています。そのため、いかに厳正かつ迅速に採点を行なうかが重要です。試験当日は国語・英語・理科・社会・数学の筆記試験が終わると、直ちに採点を始め複数の目で再確認を行ない、点数をコンピュータに登録し集計しました。そして、万全を期すため再度読みあわせを行ない、更に本日(11日)朝からこれらの再点検と基本データの分析を行ない、選考案を作成しました。そして、午後からは全教員が出席して入学者選考会議を実施し、合格者を決定しました。
  会議では、最初に各教科から出題の意図や結果についての報告がありました。今回はコース制導入後5回目の入試ということで、レベルもほぼ定着してきたようです。気になることの一つは今年の受験者はこれまでと比べてどうかということですが、教科別には多少のバラツキはあるものの、志望コース別の試験結果はほぼ各教科出題者の意図した通りになったようです。年度別の採点結果については単純に比較することはできませんが、成績は昨年を上回る結果になっています。
  
  今回、本校を受験された皆さんの中には、これから公立高校の受験に臨まれる方も多いことでしょう。今は精神的にも苦しいとは思いますが、受験というのは人生における節づくりであるのは間違いありません。受験を前向きに受け止めて、困難から逃げようとせず、目標達成に向けて全力を尽くして欲しいと思っています。
  なお、合否の連絡は本日の夜、速達で送付させていただきましたので、遅くとも13日(日)にはお届けできる予定です。

2011年02月10日

高校前期(A日程)入試始まる

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  2月10日(木)、近畿地区の私立高校の前期入試が一斉にスタートしました。各校にとっては最も緊張する一日です。本校を受験する生徒達も早い人は7時過ぎから次々と学校に到着しましたが、本日は木曜日で小学校は通常授業となっており、雲雀丘花屋敷駅からの専用通路を使うことができません。さすがに中学受験とは異なり保護者の付き添いはほとんどありませんが、800名を超える受験者が阪急電鉄を利用して本校の試験会場に来ることになるため、駅の改札から受付までの流れをいかにスムーズに行なうかに注意を払いました。幸い天候にも恵まれ受験生は大した混乱もなく受付を終了し、定刻の8時40分に25の試験場に集合しました。また、インフルエンザ等で体調を崩している人のために2つの別室を準備しました。そして諸注意の後、9時10分から予定通り国語、英語、理科を、昼食休憩を挟んで午後からは社会、数学の計5教科の試験を実施し予定通り14時40分に無事終了することができました。
  その後、専願者については4グループに分かれて個別面接を行ないました。私もこの内の1グループを担当し、一人ひとりに本校を志望した理由や将来の夢、入学後の目標について質問しましたが、それぞれが自分なりのしっかりとした考え方を持って高校生活を送ろうと考えていることが分かり、大変頼もしく感じました。本校は〝将来社会で活躍する人材の育成〟を教育の柱に考えていますが、是非高校の三年間を通じて、しっかりとした人間力と学力を身につけて欲しいものです。
  本校においては、昨年より専願者数は増えてきていますが、まだまだ公立高校との併願者が多いという状況です。この数年間、さまざまな学校改革を進めると共に、昨年は待望の新校舎の建設や校庭の芝生化をはかる等教育環境の整備につとめてきました。これをバネにして、これから更なる教育活動の充実をはかり、本校を専願で受験する生徒を増やしていきたいと思っています。
  なお、今回の合否につきましては、厳正な採点、選考会議を経て速達でお送りしますので、遅くとも13日(日)にはお手元にお届けできる予定です。

2011年02月09日

高校前期(A日程)入試にあたって 

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  2月9日(水)、関西では明日から私学の高校前期入試がスタートしますが、各校の志願状況を見ると、昨年以上に二極化の傾向が現れているようです。
  本校にとって、本年度は公立高校の授業料の無償化、大阪府における私立高校受験者に対する就学支援制度の拡充等の影響の中での入試ということになりました。このため、教職員全員が危機感を持って入試広報活動に取り組んできましたが、明日からの前期日程においては862名という多数の方に受験していただくことになり心より感謝しています。今年の志願状況を見ると、受験者数は昨年をやや下回るものの一昨年を上まわる数字になっています。また、コース別に見ると『選抜特進コース』を希望する人が年々増加傾向にあり、高校改革の趣旨が定着してきたように感じています。受験生の期待にそえるよう、これからも素晴らしい学習環境下で、更なる教育活動の充実につとめていきたいと思っています。
  
  明日は受験生にできるだけ快適な条件で受験していただくため、放課後試験会場となる各教室やトイレの清掃、時計や放送の確認等を入念に行ないました。また阪急雲雀丘花屋敷駅から学校までの道路や受付での混雑も考慮した対策を行ない、夕方にはすべての準備が完了しました。
  幸い明日は天候も回復するようですが、朝は冷え込みが厳しいようです。また、体調の優れない生徒に対する別室での受験ということも考えていますので、事前に申し出てください。
  受験生の皆さん! 今晩はゆっくりと休養しベストコンディションで受験に臨み、これまで培ってきた実力を遺憾なく発揮してくれることを心より願っています。

2011年02月08日

租税教室の開催

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  先日、選択社会の授業を活用して、中3A組の社会選択の生徒を対象に租税教室を開催しました。本校では、税の仕組みについて生徒達に関心を持ってもらうために、毎年税務に直接関わっておられる方にお越しいただいて、お話をお伺いすることにしています。
  今回は神戸税務署の税務広報広聴官の蓮野里美氏から税のしくみについてクイズ形式で学んだ後、給与所得者への医療費控除の還付申告について実際の申告書を用いての実習を行ないました。また、一億円の札束と同じ重さの模型が入ったかばんを持参いただき、生徒達がこの重さを体感する等有意義な学習になりました。
  生徒達にとっては、まだ就労していないこともあって、所得税を払うということが実感できないと思いますが、国民から税金を徴収して国としてのさまざまな施策を推進するというのが政府としての役割です。しかし、近年、年金や医療費が急増しており、税収で賄えない状況が続いています。これを補うために国債を発行し続けていますが、国の借金は先進国では類を見ないほど膨大な額になってきており、このままでは国の財政が破綻することになりかねません。
  現在、消費税の税率アップということが話題になっていますが、後の世代に大きな借金のツケを回すわけにはいきません。国民一人ひとりが税金や福祉制度のあり方について、深く考えていかなければならないと思っています。
  本校では、この租税教室以外に「税の作文」に20年以上応募を続けています。こういった機会を通じて、生徒達が税のしくみや使われ方について考えるきっかけになってくれることを願っています。
  最後に、大変お忙しい中、ご来校いただき講演していただきました蓮野様に心からお礼を申し上げます。


2011年02月07日

改定常用漢字表の告示

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  昨日に続いて漢字に関する話題を取り上げたいと思います。
  昨年11月末に『改定常用漢字表』が告示されましたが、この常用漢字(じょうようかんじ)は、現代日本の漢字であり、文部省国語審議会(現文部科学省文化審議会国語分科会)によって決められる「当用漢字」の後継という位置づけです。そして、「法令・公用文書・新聞・雑誌・放送等、一般の社会生活で用いる場合の効率的で共通性の高い漢字を収め、分かりやすく通じやすい文章を書き表すための漢字使用の目安」とされています。
  これまで常用漢字は1945字(4087音訓[2187音・1900訓])からなっていましたが、文化審議会は昨年の6月7日に改定常用漢字表(2136字/4388音訓[2352音・2036訓])を答申し、これがこの度告示されたのです。
  常用漢字表の目的は、漢字使用の目安であって制限ではないため、強制力を有するものではありませんが、学習指導要領では義務教育の国語で読みを習う漢字は常用漢字しか規定がないということになっています。
  
  近年、パソコンをはじめとするIT機器の普及により、急速に活字離れが起きています。また、パソコンや携帯では自動的に漢字への変換がなされるため、手紙などを直筆で書く際にはなかなか漢字が浮かんでこないという経験をお持ちになる方も多いのではないかと思います。
  海外では母国語を含め、数ヶ国語を駆使する人は珍しくないです。最近は英語をはじめとする語学力に注目が集まっていますが、これからグローバル社会で活躍していくためにも、日本語やこの中核をなす漢字をないがしろにする姿勢は避けなければなりません。
  是非、英語と共に日本語や漢字の運用能力を高めていって欲しいと思っています。

2011年02月06日

漢字検定への再チャレンジ

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  先週金曜日の放課後、希望者による漢字検定を実施しました。
  本校においては毎年、高校3年生を除く中学1年から高校2年生までの全員がそれぞれの学年毎に基準級を決めて「漢字検定」を受験することにしています。具体的にはまず中学1年で「五級」を受験し、順次級を上げ中学卒業の段階で「三級」、高校卒業の段階で「二級」取得を目指すというものです。
  昨年11月の漢字検定の結果によると、中学2年生で「三級」、中学3年生で「準二級」を取得した生徒が学年のほぼ半数に達しており、中学での合格率は約90%になっています。しかし、高校での準二級・二級の合格率については満足できるものではありません。そのため、今回二級に再挑戦するという生徒が多く見られました。また、既に大学進学が決まっている高校三年生の姿も見られました。
  国語科の漢字学習についての指導方針としては〝単なる読み書きだけでなく、意味・語彙・用例を重視している〟〝漢字の持つ意味や故事成語などにも力を入れている〟〝高校卒業までに社会人として必要な漢字の運用能力を習得させる〟ということです。
  参考までに、「二級」は、高校卒業・大学・社会人程度で、小学校・中学校・高等学校で学習する常用漢字を理解し、文章の中で適切に使え、人名用漢字も読めるレベルです。そのために、理解しておかなければならないものは ①「熟字訓」と「当て字」(海女/あま、玄人/くろうと、祝詞/のりと、寄席/よせ 等) ②対義語、類義語、同音・同訓異字等 ③典拠のある四字熟語 (鶏口牛後、呉越同舟 等) ④部首の理解、熟語の構成と意味 と言われています。
 
  最近、急速なグローバル化の進展により「英語」の重要性が増してきているのは事実です。このため一部には国語を軽視するという傾向も見られるようになってきました。しかし、英語と国語は二者択一で語られるものではありません。とりわけ国語の中核をなす漢字については重要な基礎学力の一つであり、社会に出るまでにしっかりと習得しておく必要があると思います。
  最近、テレビでも漢字に関するクイズ番組も増えてきているようですが、この機会に家族全員で漢字に対する関心を高め、できれば漢字検定にも挑戦していただきたいと思っています。なお、漢字検定は年3回実施されており、近くのコンビニ等でも簡単に申し込むことができるようになっています。

2011年02月05日

中学校合格者に対するガイダンスの開催

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  2月5日(土)午後、立春を過ぎ、寒さも和らぎ春の兆しが感じられる中、中学校の合格者を対象としたガイダンスを行ないました。定刻の2時には学園講堂に生徒と保護者の皆さんが参集され、教頭と生徒指導部長から入学にあたっての心構えや充実した中学生活を送ってもらうために留意すべき事項入学式、等について説明させていただきました。その後、制服の採寸や体操服、運動靴の購入、通学経路の確認等をしていただきました。
 
  中学生になると小学校時代とは異なり、〝自分のことは自分でやる〟という自主自立の姿勢が求められます。これまでは、多くのことを保護者の力を借りてやってきたのではないかと思います。しかし、これからはできるだけ他の人の助けを借りずに自分自身でやるようにしていかなければなりません。規則正しい生活習慣を身につけることは勿論、学校という集団生活の中でのルールをしっかり守るという姿勢がなによりも大切です。しかし、このことは中学生になれば自然と身につくものではありません。入学まではまだ2カ月もあります。充実した中学生活を送るには力強くスタートダッシュすることが大切であり、それなりのしっかりとした準備が必要です。中学受験が終わってホッとしていると思いますが、是非、入学までに気持を切り替えて欲しいものです。そして、新しい制服に身を包み元気な姿で登校してください。

  これから生徒達は人生の中で最も多感な時期を雲雀丘学園で過ごすことになります。生徒達が将来、豊かな人生を送るには、中学・高校において社会で役立つ力を身につけておくことが不可欠です。私達教職員は一人ひとりの人生を預かっているという思いで一層の研鑽を積み、教育の質を高めていかなければならないと思っています。

2011年02月04日

日本の偉人~一休禅師

tusin175_193-2.jpg 一休禅師の銅像の前で

  2月4日(金)、二十四節気のひとつである立春を迎えました。旧暦では元日ということになります。これから次第に気温が上昇し、色々な植物の新芽が吹き出す季節を迎えます。お互いに心機一転新たな取り組みに挑戦していきたいものです。
  
  先週末に開催された社会科の研究発表においては、生徒達が歴史上の人物のことをテーマに上げて調べていました。本校では〝社会で活躍する人材の育成〟を教育方針に掲げていますが、最近はわが国の偉人について学習する機会が少なくなっているように感じています。しかし、これらの人の生き様を学ぶことは非常に参考になります。従って、これから折に触れ、偉人の考え方や生き方を取り上げていきたいと思っています。
  
  先日訪問した一休寺の一休禅師は「頓知(とんち)の一休さん」と呼ばれ親しまれていますが、地元に住みながらあまり詳しいことを知らないため調べてみました。これによると、一休禅師には全く別の顔があることが分かりました。
  実は、一休禅師は後小松天皇の皇子ですが、彼の生涯は決して平凡ではなかったようです。故あって母子ともに宮中を追われ、町屋において天皇の子として誕生、その後6歳にして京都安国寺において出家得度(とくど)しました。頓知の一休さんと呼ばれているのは、この安国寺における小僧時代の寓話が元になっているのです。そして、成人した一休禅師は頓知というよりも柔軟で既成の常識や権威を否定し、体制や権力に背を向けた生活を送ったようです。
  一休禅師の人柄は、伝説のとおり聡明で優しく人々に慕われたようで、応仁の乱の後81歳で大徳寺の住職となりましたが、一休寺が気に入りここに住みながら京まで通っていたようです。文明13年(1481年)禅師はここで88歳の天寿を完うし葬られましたが、天皇の皇子ということで墓所には菊のご紋章があり、宮内庁が管轄しています。そして、今年は禅師の没後530年にあたります。
  また、一休禅師がいよいよ最期の時を迎え、自分の死後揉め事が起こることを予想して、「ゆきづまった時やどうしようもなくなった時には、この遺書を読みなさい」と弟子の高僧に言って、遺書を本堂内に埋めたそうです。何年か後、その予想が的中し、弟子達がこの遺書を開いて見ると「心配するな なるようになる」と書かれていたとのことです。
この他にも一休禅師は多くの言葉を残していますので紹介します。

  ◇ 「有漏地(うろじ)より無漏地(むろじ)へ帰る一休み 雨ふらば降れ 風ふかば吹け」  これは〝煩悩の世界から悟りの世界へ行っても一休みするだけで、私の居場所は雨風が吹き荒れる混沌とした世界だ〟という意味ですが、一休という名前の由来であると言われています。
  ◇ 「門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし 」
  ◇ 「世の中は起きて稼いで寝て食って 後は死ぬを待つばかりなり 」
  ◇ 「南無釈迦じゃ  娑婆じゃ地獄じゃ 苦じゃ楽じゃ  どうじゃこうじゃ というが愚かじゃ 」 
  これからも、この地元の偉人について色々なことを調べていきたいと思っています。

2011年02月03日

チャレンジ宣言25

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  2月3日(水)、節分を迎え暦の上では明日からはいよいよ春ということになります。昨年の夏、日本では連日の猛暑日が続き、電力消費量はピークを迎えましたが、〝暑い夏の年は厳しい寒さが来る〟と言われているとおり、今年の冬は例年以上に寒い日が続き各地で雪の被害も続出しました。
  今年になってからも、ブラジルやオーストラリアでは大洪水に見舞われ、大きな被害が出ていますし、今日のニュースではオーストラリアに超大型のサイクロンが上陸したとの報道がなされていました。
  近年、大干ばつが起こるかと思うと未曾有の豪雨が発生する等、世界のいたる所でで異常気象が見られるようになってきています。そして、地球の温暖化に伴い、南極やグリーンランドの氷が融解し出しているとの報道もなされています。このような現実を放置していると海水面の上昇をはじめとする深刻な事態を招くことになりかねません。
  本校では2年前に、環境ジャーナリストの枝廣淳子氏に記念講演をお願いし、『環境宣言』を行ないました。枝廣氏は『不都合な真実』の訳者として知られていますが、この本の中には「あなたにもできること」として、次のメッセージが示されていますので、以下原語で紹介します。

不都合な真実 (An Inconvenient Truth) でのメッセージ

  1.Reduce your impact AT HOME
    (自宅で影響を減らしましょう)
  2.Reduce your impact WHILE ON THE MOVE
    (移動中の影響を減らしましょう)
  3.Help bring about change LOCALLY, NATIONALLY AND INTERNATIONALLY              (地域で、国レベルで、そして国際的に変化を起こすのを手伝いましょう)
  4.Download these 10 SIMPLE TIPS to take with you!
    (「10の簡単な助言」をダウンロードしましょう)
      ◆Change a light (省エネタイプの照明へ)
      ◆Drive less (車に乗らない)
      ◆Recycle more (ゴミを減らす)
      ◆Check your tires (タイヤのチェック)
      ◆Use less hot water (温水を使わない)
      ◆Avoid products with a lot of packaging(過剰包装を避ける)
      ◆Adjust your thermostat (空調の適正温度調節)
      ◆Plant a tree (木を植えよう)
      ◆Turn off electronic devices (電気製品のスイッチオフ)
      ◆Spread the word! (伝えよう!)

  地球環境を守っていくのは、この地球上に住む一人ひとりです。誰かがやってくれるという意識では何時まで経っても行動は変わりません。そのためには、家庭や学校において日常生活の中に環境活動の指針を組み入れ、日々実践していくことが必要です。現在、本校においては今一度、原点に立ち返って、『チャレンジ宣言25』を行ない、環境活動を推進していくことを計画しています。

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2011年02月02日

グローバル社会を生き抜く~日本の伝統と文化を知る

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  2月2日 (水)、学園講堂で高校生対象の全校朝礼を行ない、次のような話をしました。
〝この朝礼ではこれまで「グローバル化」というテーマでさまざまな話をしてきました。皆さんはこれから好むと好まざるにかかわらず、グローバル社会の中で生活していかなければならなくなります。今、世界で起こっていることを取り上げるとオーストラリアやブラジルでの大洪水や各地での天候不順、エジプトでの暴動、ロシアでのテロ等です。この結果、株価が下落したり、鉄の値段が上がったり、農作物の値段が上がる等さまざまな影響が出てきます。これから皆さんは宗教や生活習慣、ものの考え方の異なる人達と一緒に仕事をしたり、生活していかなければなりません。その時に大切なことは相手の立場を理解するということですが、もうひとつは日本という国や日本人の良さを伝えていくことなのです。そのためには日本の歴史や伝統や文化をしっかりと勉強しておかなければなりません。これからこの朝礼でもこれらのことを話していきたいと思います。
  さて、明日は節分で多くの家庭では「豆まき」をしますが、この意味も正しく理解していないと単に豆をまくというゲームになってしまいます。それでは節分というのは1年に何回あるでしょうか。皆さんの中には年1回と思っている人も多いと思いますが、本来節分というのは〝季節の移り変わる時〟という意味であり、立春・立夏・立秋・立冬の前日を指しているのです。ところが旧暦では立春から新年が始まると考えられていたため、次第に「節分」といえば春の節分を指すことになったのです。そうすると節分は新年の1日前ということで大晦日になります。従って、その年の邪気を祓うということで、さまざまな行事が行なわれています。これらの代表的なものが豆まきです。
  豆まきは平安時代に中国から伝わりました。それでは何故豆をまくのかという理由ですが、ここにも十干十二支の考え方がかかわっているのです。皆さんは鬼門という言葉を知っていますか。鬼門とは鬼が出入りする北東の方角ですが、十二支では丑と寅の方角(うしとら)にあたります。だから鬼は牛の角を持ち虎皮のパンツをはいているのです。このように、悪魔のような鬼の目(魔目・まめ)をめがけて豆を投げると魔滅(まめ)になる、そして鬼門の邪気を払うことにより、春が無事に迎えられると考えられていました。
  また、最近は関西で始まった太い巻き寿司を恵方に向かってしゃべらずにまるごといただくという「恵方巻のまるかぶり」が全国的に行なわれるようになってきました。これには七福神にちなんで七種類の具が入っており、「福を巻き込み」「縁を切らない」ために、あえて包丁を入れていないのです。恵方はその年の干支に基づいてめでたいと定められた方向ですが、今年は南南東になっています。明日は豆まきや恵方巻のまるかじりを行なって、新たな気持で立春を迎えてください。〟

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2011年02月01日

高校入試A日程(前期)の志願状況

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  高校入試は中学入試と異なり、A日程(前期)とB日程(後期)の2回となっています。本日(2月1日)、A日程(前期)の入学志願者の願書の受付が終了しましたが、志願者は862名と昨年を少し下回ることになりました。内訳を見ると大阪府からの受験者が2年連続で減少しており、大阪府と兵庫県の授業料補助に対する政策の違いが反映された結果になっています。大阪府に隣接する本校にとっては、大きなハンディを背負っての入試ということになりましたが、多くの方に受験していただくことになり、心より感謝しております。既に、マスコミ等でも報道されているように、私立高校の入試は2月10日(木)を皮切りに、公立高校の前期入試に先立って実施されることになっていますが、私学受験については同じ条件で生徒や保護者が学校を選択できるということが必要ではないかと思っています。
  
  本校では、生徒一人ひとりに対するきめ細かい進路指導の充実をはかるため、平成19年度から高校に『選抜特進』『特進Ⅱ』『特進Ⅰ』という3つのコース制を、更に平成20年度からは、中学に『一貫選抜』『発展』の2つのコース制を導入しました。その後、これらのコース制は順調に定着し、進学実績も伸張しつつあります。そして、来年度はこの新システムでの中学生が高校に進学することになるため、これまでの高校のコース制を進化させ『選抜特進』『特進』『一貫選抜』の3つのコース別に入学者を募集することにしました。この狙いは、恵まれた教育環境の下で、更に教育活動を充実させていこうとするものです。
  受験生の皆さん、入試まで残り少なくなってきましたが、最後まで全力を尽くしてください。また、インフルエンザも流行してきていますので、十分に体調管理を行ない、万全のコンディションで試験に臨んで欲しいと思っています。
  なお、お解りにくい点やご質問があれば遠慮なく本校までお問い合せください。