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2013年09月30日

あすは創立記念日

P1060668.jpg 第1シードの壁は厚かったようです。インターハイ2位のチームである東京に1対2で破れたとの報告が入りました。国体テニス競技少年女子の部2回戦の結果です。勝負事ですから必ず勝者と敗者が出ます。しかし、それぞれに学ぶことがたくさん有ったと思います。この経験を次に生かせるかどうかが大切なところです。ご苦労様でした。
 さて、9月もきょうで終わりです。明日は10月1日、雲雀丘学園の創立記念日です。といっても学校は休みではありません。授業が行われます。
 昭和24年、「有る物は木造の一教室、土井、石黒の先生2人に36人の生徒だけだった」(創立30年記念誌)川辺郡西谷村立西谷小学校雲雀丘分教場が雲雀丘学園の始まりです。翌年、学校法人雲雀丘学園設立が認可され、同年9月30日開園式が行われ、翌日の10月1日を開園記念日と定められたものが現在の創立記念日となっています。
 中学校は昭和28年に男女各1組(男子29名・女子21名)50名で、高等学校は昭和31年に男女各1組(男子55名・女子24名)79名でスタートしました。それが、今年の入学生は中学校185名5クラス、高等学校298名7クラスになっています。学校が大きくなり、時代が変わっても創立の精神は不変です。「親孝行というものは人間最高の道だと強く信じて居ります。孝行ということは、その人が人間として立派でなくてはできないものです。即ち、徳が身についていなければ出来ないことであります。徳のある人は、世の中に出ても認められ、必ず立派な仕事をして行くことが出来るものです。この学校は親孝行な人間を育てるという教育方針をもった学校」(昭和29年中学校校舎落成での鳥井信治郎理事長挨拶より抜粋)であるということを噛み締めたいものです。

2013年09月29日

「スポーツ祭東京2013」


 「スポーツ祭東京2013(第68回国民体育大会)」が開幕しました。東京で国体が実施されるのは、昭和34年の第14回大会以来、54年ぶり3回目だそうです。9月28日の総合開会式は、56年ぶり2回目となる2020年東京オリンピックをイメージしたものとして行われたようです。
 きょうから実施されるテニス競技少年女子の部に、本校の中学3年生が兵庫県の代表として出場しています。本校生が国体に出場するのは、1999年の熊本国体(剣道競技少年の部に高校3年生が出場)以来となります。
 1回戦は山口県と対戦しました。チームは2名で構成され、3ポイント(シングルス2・ダブルス1)のうち2ポイント先取した方が勝者となります。シングルスで2ポイント取ればダブルスは行われませんが、そうでない場合はダブルスで勝敗が決します。兵庫県チームは、3時間に及ぶ熱戦の末、2対1で勝利を収め、あすの2回戦への出場を決めました。2回戦は第1シードの東京都が相手です。
 どのチームもインターハイへ出場するなど県を代表する選手たちです。勝敗の行方は、技量の差もさることながら、精神的要素が大きなウエイトを占めます。剣道には「四戒」という言葉があります。「驚(驚く)、懼 (おそれる)、疑(疑う)、惑(惑う)」の4つの心の動きです。危険や危機を回避するなど、人が進化の過程で生きながらえるために獲得した感情と考えられ、身を護る役割として大切な働きをしているといわれるものです。この感情を制御し(戒め)、瞬時に適正な行動を起こす修行を繰り返すことを説いた教えです。あすは、第1シードに「懼 (おそれる)」ことなく対戦してくれるものと期待しています。

2013年09月28日

グローバル化に向けて

 経済のグローバル化に伴い、教育のグローバル化が叫ばれている時代です。本校では、今から約30年前の1985年、高等学校に国際科を設置し、来るべきグローバル化の時代を先読みした教育を展開してきました。原書講読、中国語・スペイン語・フランス語などの第2外国語の選択、比較文化研修といった独自科目の設定、短期か一年かの選択制の留学制度の導入などもおこなってきました。そうした国際科の取り組みは、中学にカナダ研修を生み出す風土もつくりあげてきました。約20年続いた国際科ですが、2007年に募集を停止し、普通科にコース制を導入した改革を行い現在に至っています。
 国際科の募集停止は、グローバル化に対応した取り組みを放棄したわけではありません。国際科が作り上げてきた成果を普通科に受け継ぎ、全校的な取り組みにするという積極的な意味も込められていました。現行のNZ研修、カナダ研修、留学制度や留学生の受け入れ、海外の学校との交流などとして受け継がれています。ドイツのヘルバルト校とは長くなりますが、昨年からはスコットランドの学校が交流に訪れるようになっています。今年も、きょう高校1年生を中心に授業やクラブ活動での交流をしています。
 新しい取り組みの導入を含め、現行の取り組みをさらに発展させ第三ステージに対応したものにするための検討を始めています。

2013年09月27日

中学入試説明会のアンケートから


     第二回中学入試説明会アンケートより
 中学入試の説明会が2回終了し、11月の第3回目を残すのみとなりました。ご参加いただいた方からのアンケートを集約してみますと、校外で実施した説明会や昨年度のものも含めての回答になりますが、初参加の方が57%(48%)、2回目の方が27%(32%)、3回目8%(14%)、4回以上8%(6%)となっています。カッコ内は7月に実施しました第一回目のデータです。初めて参加していただいた方の割合が第一回目より第二回目の方が増加しています。同じく受験を考えておられるかどうかを問う項目をみますと、受験予定の方が37%(47%)、検討中60%(50%)、考えていない1%、無回答2%となっています。考えていない、無回答は第一回目も同じ割合になっています。
 校外での説明会や相談会に数多く出かけています。そこで多くの方とお話しさせていただいています。その方たちが校内で実施する説明会に多数お越しいただいているということになっています。なかには4回以上の方もあります。ありがたいことです。反面、初めて参加される方が5割前後と高い比率になっていることに注目しています。今まで出会う機会が多数あったと思いますが、今回が初めての出会いとなりました。何かがきっかけで関心を持たれ、参加していただいたということになった訳ですから。
 また、受験を決めていただいている方も沢山おられますが、やはり検討中の方が多数おられます。これから他校の説明会などに参加され、受験校を決めていかれることになると思います。その結果、多数の方が雲雀丘学園中学校を受験していただけるようになると期待しています。

2013年09月26日

二学期中間考査にむけて

 9月も残すところ後僅かとなりました。。10月には、二学期の中間考査が待ち受けています。
 一学期末考査終了後、夏休み、文化祭と続いてきました。ずいぶん長かったと思います。考査から考査までの間隔が一番長いのがこの時期です。この間をどのように過ごしてきたかが、この考査で問われることになります。と同時に、この一年間どこまで成長できるか、その度合いや頑張り具合が見えてくることにもなります。また、思うような結果を得ることができなかったとしても、それを取り返すことができるという位置にもあります。そういう意味では、二学期は三つあるうちの単なる一つの学期ではありません。大変重要な意味を持つ学期といえます。
 この週末に試合があるクラブもあると思います。試合に向けて部活動に力を入れることも当然のことですが、考査準備を怠ってはいけません。授業は予習・復習をして臨み、より一層集中力を高め、家庭学習では時間を有効に使う工夫をする必要があります。考査前の取り組みは、毎回同じことの繰り返しのように見えても、必ず何か新しい発見があるはずです。これは、部活動の練習にも同じことが言えます。毎回同じ練習をしていても、体の使い方、腕の振り方や力の入れるポイントなどに新しい発見があったりします。こうなった時が、新しい境地に入ったことであり、成長した証といえます。
 多くの生徒が質問に来ることを先生たちは期待して待っています。卒業生を招いての学習支援も計画しています。量的にも質的にも、今まで経験したことのないことに挑戦してみることが求められています。

2013年09月25日

全校生徒集会

P1060657.jpg 日中の日差しは厳しいものの、朝夕はめっきり涼しくなってきました。秋の彼岸も明日が「彼岸明け」です。
 きょうは全校生徒集会を行いました。生徒会役員の選挙が行われ、後期の役員が選出されました。クラスでも後期の役員が選出され、後期の生徒会の体制が整いました。
 前期は、体育大会に文化祭と大きな行事がありましたが、後期は目立った大きな行事はありません。クラスや学年を中心とした身近なところでの生徒の自治活動が展開されることになります。クラスや学年でどのような目標を立て、それにどう取り組むのか。その進捗状況を点検していくということになります。クラスや学年作りが課題となってきます。
 中学3年生は11月に沖縄研修旅行を控えています。地球温暖化の影響で海水温が上昇しサンゴの白化現象が問題になっています。また、沖縄の歴史など、現地で学ぶことが沢山あります。これらの課題をシッカリ受け止めるとともに、中学生活最後の宿泊行事を生徒の力で素晴らしいものにして欲しいと思っています。
 高校3年生は各自の進路実現に向けて全力を出し切る時になっています。「受験は団体戦」と位置づけ、先輩たちは取り組んできた経験を持っています。各自が目標実現に向け真剣に取り組む姿が、仲間を勇気づける何よりの力になります。辛いときや苦しい時、悩む時があると思いますが、それらを共に乗り越え勇気づけてくれるのがクラスの仲間です。
 後期の体制が整いました。今一度、各自がどのような目標を持っているのか確認し合い、その実現に向け共に努力していく動きを作りましょう。

2013年09月24日

「SPP」に採択される

 「サイエンス・パートナーシップ・プログラム(SPP)」は、文科省の「次世代を担う人材への理数教育の拡充」施策の一環として、学校と・大学・科学館・企業等の連携により、生徒の科学技術、理科・数学に関する興味・関心と知的探究心等を育成することを目的とする事業です。平成18年度より、独立行政法人科学技術振興機構が主催している事業です。これは、全国で選ばれた学校の生徒だけが体験できるプログラムになっています。
 今年度、全国で採択された機関は、高等学校を中心に444でした。プラン別の内訳は「初A」が100、「A」が344になっています。中学校でみますと、「初A」17、「A」32の計49となっています。兵庫県では、「初A」は本校の「日本の食糧を守る〜水産資源の確保〜」だけ、「A」は本校の「発酵から学ぶ食品の科学」と県立大学附属中学の2校が採択されました。
 本校では、既に中学3年生から高校1年生にかけては「サイエンスキャンプ」、高2・高3には「最先端科学実験教室」・「研究者体験」と、取り組んでいるプログラムがあります。今回採択された「SPP」は中1・中2がメインになって活動してくれることを期待しています。環境教育と共に「本物の学び」をさらに充実・発展させていく上で大きな一翼を担ってくれるものと確信しています。
 当然のことですが、「本物の学び」は理系分野に特化したものではありません。人文・社会科学分野も視野に入れ既に検討しています。来年度は新たな展開を見せることになると思います。

2013年09月23日

列車がカーブできるためには

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 車を運転しているときにハンドルを切ると車はその方向に曲がります。車がカーブしている時の内側の車輪と外側の車輪の回転数が同じだと上手くカーブを曲がることができません。何故なら、回転の内側と外側の車輪の進む距離が違うからです。この差を生み出している装置がデファレンシャル(差動機)と呼ばれるものです。車の車輪は独立回転車輪ですから、空回りする車輪(通常前輪)には必要ありませんが、エンジンからの動力を伝える車輪(通常後輪)には必要で、左右の車輪の間につけられています。
 列車の場合、車輪は車軸に固定されている左右一体回転車輪ですから、カーブを曲がるための回転の内側と外側の車輪の回転数の差はつけられません。回転の内側と外側の車輪の進む距離の差を生み出すために、車輪をテーパー状(円錐形)にしてあります。列車がカーブすると遠心力が働き、回転の外側の車輪は円周の大きい方が、内側の車輪は円周の小さい方がレールに接することにより回転差と同じ効果を生み出しています。上手く考えたものです。
 しかし、車輪が円錐状になっているということは、絶えず列車の重みで左右のレール幅を広げようとする力が働きます。そのために定期的に点検し、基準を超えると補修するになっています。レール幅が広がればどうなるかは明白です。脱線します。JR函館線での貨物列車の脱線事故はこの補修を怠ったことが原因のようです。現場のレール幅は基準値以上に広がったまま約1年間放置されていたそうです。
 あることを上手く働かせようとすると、どこかに負荷やひずみが生じます。絶えず点検と対策はどの世界でも大切なことです。

2013年09月22日

第2回中学OS&説明会

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 「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますが、彼岸の入りが終わったというのに、暑さがぶり返してきた一日でした。このところ週末は雨模様でしたが、きょうは雨の心配もなく中学オープンスクールを実施することができました。授業体験、クラブ体験と楽しんでいただけたと思います。
 オープンスクール後に、第2回中学入試説明会を講堂で行いました。中学入試にとって9月といえば志望校を決め受験に向け取り組んでいく大切な時期になります。そのせいもあってか、大勢の方が参加されました。647名(昨年は452名)と昨年を大きく上回る参加者でした。
 本校の中学入試は、来年度が特別な位置になります。平成27年度入試、現小学校5年生からは「一貫選抜」のみの募集になります。ですから、「一貫選抜」「発展」の2コースでの募集は来年度が最後の年になります。27年度以降は学校改革の第三ステージへと進むことになるからです。
 従来は、中学入学段階で、2つのコースに分かれたものを3年間はコース変更をせず、高校進学時に「選抜特進」と「特進」に分かれていくようにしていました。これを、来年度は、「発展」コースで入学した生徒を進級時に成績を考慮して「一貫選抜」へコース変更を行っていくようにします。この点が来年度入試の大きな特徴になります。入試日程などは従来通り、前期A・B日程と後期日程と変更はありません。
 「本物の学び」を軸に、「深い学び」や「学ぶ楽しさ」を実感できる学校生活が送れるようにしたいと考えています。

2013年09月21日

指定校推薦入試

 大学入試の一つの形態として指定校推薦という制度があります。大学側から指定する高校に選考基準を明示し、それにより推薦された生徒を書類審査や面接などの方法で試験を行う制度です。多くの場合選考基準として評定平均値というものが使用されます。全体の評定平均値は、高校1年生から高校3年生一学期まで、学習した全ての科目の評定を合計し科目数で割って計算した平均のことです。いいかえると、三年間全ての科目にわたって取り組んだ努力の成果が表されたものです。それらをもとに、高校で定めた客観的基準に従って、公正に選考を行い推薦者を決定します。
 指定校推薦入試は、大学と高校との間の信頼関係において行われるものです。大学側は進学してくる生徒の追跡調査等を行い選考の見直しを行います。ですから、進学した生徒の頑張りが後輩に影響を与えることになり、推薦枠が減らされたり、場合によっては増えるということになります。当然のことですが、合格すれば入学辞退はできません。近年、学力試験を課さない指定校推薦での入学者と一般入試での入学者との間の学力差が問題にされ、この制度を見直す大学も増えてきています。
 入試の形態は、指定校推薦、公募推薦、AO入試や一般入試と様々ですが、大学へ進学すれば何とかなるという時代ではありません。大学を卒業しても2割を超える者が安定した職業に就けていないという時代です。おまけに就職をしても3年以内に3割を超える者が離職をしているというデータもあります。大学は、ゴールではなく、そこで何を学び、それをどう社会に役立てるかを考える場だ、と位置づけ指導を行うことが重要だと考えています。

2013年09月20日

22日は中学入試説明会

 昨日は十五夜、中秋の名月が綺麗に見えました。一夜明けて、きょうは十六夜、いざよいの月です。月の出は一日毎に約30分遅くなります。
 いざよいは、「ためらう」「躊躇する」意味の動詞「いざよう」の連用形が名詞化した言葉です。陰暦16日の月の出は、15日の満月の月に比べてややおそいところから、月がためらっていると見立てたものだそうです。
 高3は大学受験の正念場を迎えていますが、小6の皆さんも同じく中学受験の正念場を迎えています。公立か私立かも一つの判断の基準になりますが、もう既にこの段階では無いでしょう。どの私立中学を選べば、どのような中学高校時代を過ごすことができるのかということを考えているのではないでしょうか。保護者の皆さんも、大学受験で苦労しないようにと大学の系列校を選ぶ、思春期を迎えるこの時期、異性を気にすることなく学習に打ち込むために男子校や女子校を選ぶ、大学進学を最優先に考え受験に特化した学校生活を選ぶ、など様々な判断基準をお持ちだと思います。
 本校は、「本物の学び」を軸に「学ぶ楽しさ」、そこから「更に深く学ぼうとする」意欲を引き出すことを基本に受験にも対応できる力をつけさせることを考えています。同時に、部活動も含めてですが、興味・関心のあることを徹底的に追及させて取り組ませることも重視しています。「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざがありますが、中高時代は「二兎も三兎も追う」ことが大切だと考えています。22日の中学入試説明会では、このような学校の基本理念をご理解いただけたらと思っています。
 「いざよう(躊躇する)」ことなく高い目標を持って頑張りましょう。

2013年09月19日

高3は正念場

P1060609.jpg チュニジア・ガーナ・メキシコ・ナイジェリア・コソボなどの国のJICA研修員の方が本校に来られました。高1の国際交流授業です。様々な国について、その国の方から直接話を聞けることになります。英語を使って苦労しながらではありましたが、生徒たちは楽しんでいたようです。
 さて、9月も半ばを過ぎ、一年の半分が過ぎようとしています。生徒会の役員も前期から後期に代わる時期です。部活動も新体制に入り新たなスタートが切られています。
 高3は一足早く正念場を迎えています。センター出願も間近に控えています。指定校推薦や国公立の公募推薦を目指す生徒の選考も終えました。各自が自分の進路実現のため全力を傾ける時期に入っています。夏休みの努力の成果が現れてくる時期でもあります。ただ、何事においても言えることですが、物事は一直線には進みません。必ず好不調の波があります。好調の時は勢いに乗ってどんどん弾みを付け、突き進んでいけば良いのですが、ともすれば好調の原因が摑めていないことがあります。不調の時は誰しも落ち込み辛いものです。しかし、なぜ調子が悪いのか、どこを直せば良いのかといったことが好調時よりむしろ明確になっているはずです。不調を脱する鍵の在り処が明確に示されていることになります。好調時には好調の、不調時には不調の原因を把握することが飛躍するためには不可欠です。
 課題が大きいということは、それをやり遂げた時はそれだけ大きく成長したことになります。この経験をするのが、今です。

2013年09月18日

あすは「中秋の名月」

 中1から高3までの全学年が、当然のことながらレベルは違いますが漢字大テストに挑みました。中国から伝わってきた漢字、神様のお告げを記録しておくためのものとして宗教的な道具として使われ始めた甲骨文字が起源と考えられています。漢字は国を治める政治に大きな役割を担い、その後人々の気持ちや考えを伝える道具として発展してきたという歴史があり、今までに、約5万字(大修館書店『大漢和辞典』に収録)にのぼる漢字が作られてきました。その国の歴史や文化を知ることになる漢字、丸暗記で終わらせないで大切にしたいものです。
 ところで、あすは「中秋の名月」旧暦8月15日(十五夜)にあたります。月を鑑賞する慣習、これも中国から由来したものといわれています。秋の中日、旧暦の7月(初秋)、8月(仲秋)、9月(晩秋)の中日、8月15日をさすところから、「中秋の名月」になるそうです。「中秋の名月」といえば満月を想像しますが、必ずしもそうなるとは限りません。たまたま、一昨年、昨年、今年と3年連続満月となりますが、来年以降は少し欠けた名月が続くことになり、8年後でないと満月は見られないようです。
 幸いにも、あすも天気が良いようです。澄み切った秋の夜空に見事な満月が観られそうです。十五夜の月見は、この時期に収穫できた農作物をお供えし、その年の収穫を皆で祝う風習ともいわれます。農作物の収穫のみならず、今の自分をシッカリ見つめ、今後の成長を祈る(期する)機会にしたいと考えています。

2013年09月17日

秋は説明会の季節

 9月は「敬老の日」に「秋分の日」と祝日が2回あります。「敬老の日」はハッピーマンデー制度により、第3月曜日となっていますから必ず連休になります。そのうえに、今年は「秋分の日」が23日で月曜日となっていますから2週続けての連休となります。連休はチョット嬉しい気分になりますが、9月から11月にかけては進学説明会が行われます。休日といっても休めないのが現状です。
 次週の連休初日、22日は本校で中学オープンスクールと学校説明会を実施します。オープンスクールは2回目となり今年度最終になります。授業やクラブの体験は定員を超えましたので締め切りとさせていただいていますが、学校説明会は予約不要ですので自由に参加していただけます。中学受験は終盤に入ってきているといえます。志望校を決め、その合格を目指して全力を傾注する時期になっています。
 近年午後入試が増え短期間での受験機会は増えています。受験機会が増えたとは言え、それぞれの学校の教育理念や特徴を良く理解したうえで、受験スケジュールを立てることが重要になってきます。自分に合った学校選びは受験する児童や保護者が「この学校なら頑張れる」という気持ちになれるところを選ぶことに他なりません。その為には足を運び、その学校の生徒や教職員、施設や環境が醸し出す雰囲気を体感するのが一番です。足を運ぶ回数だけ新たな発見もあります。本校の中学入試の学校説明会も9月22日と11月3日だけとなりました。早く志望校を決定し、後は迷うことなく受験対策に打ち込まれることが肝要かと思います。

2013年09月16日

中高進学フェア

 台風18号は2日間で9月の平均雨量を超えるといった大雨をもたらしました。その影響で、京都の嵐山の渡月橋が冠水するほど水量が増し、桂川が氾濫して大きな被害が出ています。JRや私鉄各線での運行見合わせ、高速道路の通行止めなど交通機関にも影響が出ました。
 そのような中、電車の窓から見える橋桁近くにまで水量をました淀川から被害の大きさを想像しながら、大阪市内で実施される中高進学フェアに出席しました。開始早々から多くの方が相談に来られました。学校改革に対する期待、なかでも受験対策に特化した学習ではなく、環境教育、サイエンスキャンプや研究者体験に代表される「本物の学び」を中心とする学習活動は皆さんに共感していただいています。相談者は高校受験の方が多いですが、中学受験を考えておられる方も相談に来られていました。6年生に混じって、「中学のコース制が変わると聞いたので来ました」と5年生の方も来られていました。平成27年度から中学入試は「一貫選抜コース」のみの募集になると聞かれたので来られたのでしょう。また、高校受験では「大阪府授業料支援補助金(授業料無償化)は兵庫の私学に行けば適用されないと聞いたのですが」と質問される方が少なからずありました。兵庫県民が大阪の私学に進学された場合は授業料軽減補助制度を受けられますが、大阪府民が兵庫の私学に進学された場合は適用されません。府県が違えば、金額も違い、補助制度の考え方の違いもあります。学区がないのが私立学校です。居住地から近く通学に便利で行きたい学校が他県にあるという場合がでてきます。この様な制度は生徒の立場に立ち、近隣府県で相談して貰いたいものだと痛切に感じます。
 受験は今の力で行ける学校を選ぶのではありません。今の力をどれだけ伸ばすかが大切です。受験生の皆さんの検討を期待しています。

2013年09月15日

「エルトゥールル号の遭難」

 大型の台風18号は四国沖から潮岬沖に進行中です。各地に大雨、暴風雨や土砂災害の警報が出されています。警戒が必要です。
 今から123年前、明治23年9月16日もこの様な天候だったのでしょうか。横浜港を出発しイスタンブールへの帰路についたトルコの軍艦エルトゥールル号が、串本町沖で岩礁に乗り上げ沈没するという事故が起こりました。地元住民の献身的な救助活動により69名が救助され、残りの乗員580余名が遭難したそうです。
 この件がきっかけとなり、トルコと串本町との友情と友好関係が現在まで続くこととなったそうです。トルコ政府から救援にかかった費用を支払うので、請求して欲しいとの申し入れがあったのを断り、そのお金を遭難人たちの義援金として使って欲しいと申し入れた、という記録が後世の調査研究で発見されたということもあります。
 トルコではこの献身的な救助活動を歴史教科書で子どもたちに教えているといいます。世界でまれに見る親日国、トルコの人の親日感情の形成はこういった教育によるものです。「エルトゥールル号遭難」から90数年後のイラン・イラク戦争の時、イラン出国を余儀なくされた日本人がどの飛行機も満席で乗れなくテヘラン空港で困っていた時、タイムリミット寸前にトルコ航空機が日本人216名全員を乗せて成田に向け飛び立ってくれた、ということがあります。教育の影響力とともに、「情けは人の為ならず」を実感させられる出来事です。

2013年09月14日

「しつけ」

 「しつけ(躾・仕付け)」は、辞書によりますと、「礼儀・作法を仕込むこと。縫い目を正しくするために、仮に糸で縫い押さえておくこと」、とあります。この「しつけが将来の所得格差に関係する」という記事が、きょうの毎日新聞の朝刊に掲載されていました。
 神戸大の西村和雄特命教授(「分数ができない大学生」の著者)らがインターネット調査で「しつけと所得の関係」を調べて発表したものです。それによりますと、「『うそをついてはいけない』という「しつけ」を受けた人は平均年収が約449万円。受けた記憶がないと答えた人は約399万円で、約50万円の差があった」というのです。その他にも「他人に親切にする」「ルールを守る」「勉強をする」という「しつけ」も、受けたという人の年収の方が高く、さらに、これら全てを受けた人とそうでない人では差が広がり、「ありがとうと言う」「親の言うことを聞く」では、あまり差がなく、「あいさつをする」は逆に「しつけ」を受けていない人の方が年収が高かったというものです。
 ここで取り上げられている「うそをついてはいけない」などは特別なものではありません。教えられないと理解できないようなもの、知らないと損をするというものでもありません。ごく普通の当たり前のことです。ということは、親が「仕込むこと(しつけ)」がポイントということになります。
 年収のことを言っているのではありません。「からだ(身)」に、「うつくしい(美)」と書いて「躾(しつけ)」、正しく進むために、あらかじめ方向を示しておくから「仕付け」、大人が子どもに「教え込むこと」の大切さを再認識させられた調査結果でした。

2013年09月13日

塾長対象説明会

IMGP2198.jpg きょうは、昨年を上回る168名という多くの塾長の方々のご参加のもと学校説明会を行いました。学校改革を始めて第一ステージから第二ステージへと進んできました。そして現在は第三ステージを展望した取り組みを行っています。これらについて塾長の先生方にご理解いただくこと、もう一つは改革の進捗状況に合わせた入試制度の変更点についての説明がこの会の大きなねらいになっています。
 今、雲雀丘学園中高等学校では「本物の学び」を軸に教育内容やシラバス、学びのスタイルを含めた改革を行っています。単に大学へ進学させれば良い、大学へ進学すれば将来設計を含め何とかなる、という時代ではなくなっていることは誰しもが感じているところだと思います。このような時代だからこそ、「学ぶ意味」、「大学進学の意味」をシッカリつかませる指導が重要になってきています。このような問題意識をベースに、日々の取り組みとともに、中学生も含め大学の学びを体験させる「サイエンスキャンプ」や「研究者体験」などの取り組みを展開しているところです。従来から取り組んでいます環境教育、海外研修や修学旅行などもこの観点から内容を深め、発展させてきています。これらの取り組みの内容や学校の姿勢の評価が、志願者や入学者に現れてきているのではないかと考えています。
 中学入試においては、平成27年度から第三ステージに向けた募集になります。来年度はそれを展望したコースの位置づけ、高校入試では選抜特進の比率を高めた募集、などの変更点を説明させていただきました。本校の学校改革の理念に賛同していただける塾生を多数推薦していただけるものと期待しています。

2013年09月12日

「道場は楽屋、ふだんが本舞台」

 「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」。元プロ野球の野村克也監督の名言として有名ですが、これは、九州の平戸藩の藩主で文武両道に秀でた人物として知られている松浦静山の剣術書『剣談』から引用されたものです。
 この『剣談』のなかに、「道場は楽屋、ふだんが本舞台」というものがあります。ものを学ぶところが楽屋であり道場で、平常が本舞台だというのです。道場ではいろんな技を試してみる、そして失敗すれば直せば良いが、平常である舞台では、失敗は許されないということです。学ぶところが道場ということは、学校が道場ということに置き換えられます。そこではいろいろな試行錯誤を繰り返し、そこで学んだものを身に付けることがことが大切だと考えられます。丸暗記や一夜漬け、その場しのぎの対応や飾り物ではダメです。意識しなくても行動できるように自分のものとして身に付け、日常の生活に生かせるようにならなければいけない、ということになります。学校でいくら立派な態度をとっていても、校外に出ると途端に態度が変わり、周りに迷惑をかけるようではいけない、平常が舞台ということです。人間的成長を目指すということでいえば、学校が「道場・楽屋」、社会が「本舞台」ということになります。
 授業は本来「道場」と位置づけられるものだと思いますが、予習を中心とする家庭学習が「道場」、学校の授業を「本舞台」とするような姿勢で臨むことも必要だと私は考えます。「道場は楽屋、ふだんが本舞台」、含蓄のある言葉です。

2013年09月11日

受験の秋

P1060590.jpg 少し蒸し暑さが戻ってきた秋晴れのなか、校庭で全校朝礼が行われました。生徒会が文化祭でのポスターコンクールの表彰を行いました。高校の部は3年生が、中学の部では1年生が最優秀賞を受賞しました。クラブの賞状伝達の後、ノルウエーからの留学生が全校生に紹介され、朝礼は終わりました。
 また、きょうは兵庫県にある公立中学校のPTAが学校見学に来られました。今月は他にも学校見学が予定されています。本校が9月に行うものとしては、22日の第2回中学オープンスクールと28日の第3回サルーン雲雀丘があります。ほとんどの日曜日や休日は校外での説明会が行われています。公立中学校へ出かけていくこともあります。受験生の皆さんに本校の姿を知っていただく絶好の機会だと考え、担当者は休日返上で頑張っています。お蔭さまで今のところ校内外での説明会にはたくさんの方に来ていただいています。10月には第2回高校オープンスクール、11月、12月と学校説明会が行われていきます。
 大学受験はもちろんですが高校受験や中学受験も正念場を迎えています。受験生にとっては、夢や目標を叶えるうえで二学期は重要な意味を持っています。今の時期は目標と現実との間にギャップがあるものです。このギャプを埋めていくためにどうするのかが問われることになります。仲間と夢を語り合い、互いに励まし合い、先生と相談しながらこのギャップを埋めていく努力をするのが二学期です。

2013年09月10日

実りの秋に向けて

 記録尽くめの猛暑の夏が終わり、残暑もさぞ厳しいことだろうと覚悟していましたが、台風の影響による長雨が過ぎ、一気に空気が入れ替わり季節が進んだようです。日中は暑いものの蒸し暑さは和らぎ、朝晩はめっきり涼しくなりました。「暑さ寒さも彼岸まで」といわれます。まだまだ暑い日が続くかもしれませんが、彼岸を待つまでもなく、例年より早く涼しくなりそうな気配です。文化祭の代休も終わり、きょうから授業が再開です。
 高3年生はきょうから二学期の講習をスタートさせました。通常の授業の前後の時間、0限目や7・8限目、土曜の午後に行うものです。開講される講座数は、5教科37講座に及びます。難関国立大を始め国公立大や私大向け、センター対策や二次対策など、内容は生徒の進路実現を目指す工夫がなされています。延べ740名を超える生徒が受講希望を出しています。平均すると1人が3講座を希望していることになります。講習とともに独自の課題に取り組み進路を切り拓いてくれることと信じています。他学年も同様、学習面だけでなく部活動における技術向上、全人的成長を目指し様々な取り組みを展開することになります。
 春から夏にかけてたっぷりの水と太陽を受けて成長した植物は実りの秋を迎えます。学校生活においても、一学期から夏休みを経て得た成果や明らかになった課題に取り組み、大きく成長するのが二学期といえます。

2013年09月09日

「重陽の節句」

 昨日までの天気と打って変わって、久しぶりの晴天です。黄色く色付いたイネによく映える青空と、秋を感じさせる爽やかな気候の一日でした。きょうは9月9日と9が重なる日、「重陽の節句」です。
 古来から奇数は2つに割れない数で縁起の良いものとする考えがありました。そこで、奇数を「陽」、偶数を「陰」と呼んだりしていたようです。奇数と奇数を掛けても奇数ですが、奇数に奇数を加えると偶数、「陰」になってしまいます。それを避ける、厄よけの行事として考えられたのものが「五節句」です。1月だけは1月7日を「人日(じんじつ)」、3月3日を「上巳(じょうし)」、5月5日を「端午(たんご)」、7月7日を「七夕(たなばた)」、そして9月9日を「重陽(ちょうよう)」の節句としてきました。いずれも奇数に奇数を加え偶数になる日で、それぞれの節句では七草や桃、菖蒲に菊といった植物や自然の生命力をもらったり、祈りを捧げて厄よけを行ってきたものです。
 当然、国や文化風習が違えば縁起の良い数や敬遠される数も違ってきます。2より大きな素数は全て奇数というのは万国共通のものですが、、「七五三」の行事に、「五七五」の俳句や川柳、「五七五七七」の和歌や短歌といったように、私たちの周りにはたくさんの奇数があります。気候風土に生活習慣やリズムが奇数に合っているのかもしれません。

2013年09月08日

雲雀祭2日目

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 朝から無情の雨、昨日折り畳んでおいた模擬店用のテントは雨に濡れています。それでも、高校3年生の生徒は躊躇することなく準備にかかっていました。昨日以上の雨が降る中での雲雀祭第2日目がスタートしました。
 きょうは一般公開日でもあります。講堂発表は演劇部、吹奏楽部やギターマンドリン部などクラブ発表が中心に行われました。音楽コンクールで金賞を受賞した中学と高校のクラス発表もありました。校舎内での展示や発表は昨日に引き続きのものも多いですが、一般公開日となると知らない方も来られるので気合いの入り方も違ったようでした。本校を受験することを検討されている方のも約200名が来られたようです。多くの卒業生も駆けつけ、元気な顔を見せてくれていました。
 文化祭は言うまでもないことですが、日頃の活動の成果を発表する場です。いろいろな課題に取り組む生徒の姿勢や行動が問われます。そこには生徒集団の課題に取り組む価値観が反映されます。雨にも屈することなく校庭で皆のために笑顔で気持ちよく模擬店を開催してくれた高校3年生、クラスで力を合わせることの大切さを示してくれた音楽コンクールや展示、生徒会の指示のもと統率のとれた準備や後片付け、2日間足下が悪い中での開催で汚れた校舎や講堂の清掃などにその一端が現れていました。
 「今年の文化祭のテーマは『やってみなはれ』でした。いろんな取り組みをすることによって得たものがあったはずです。これを今後の学校生活に生かしていきましょう」。閉会宣言の生徒会副会長の言葉の通りです。今後に期待を抱かせる雲雀祭だったと言えます。

2013年09月07日

雲雀祭1日目

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 生憎の朝からの雨、8時前には上がったものの、開会式は放送で行いました。生徒会長の「第48回雲雀祭の開会式を宣言します」の言葉の後、高校3年生は校庭で昨日から用意したテントを所定の位置に移動させ模擬店の準備に、高1・2は音楽コンクールのため講堂へ、中学生は展示会場へ移動と、文化祭はスタートしました。
 クラスや教科・クラブの展示はあすも引き続き行われますが、講堂での舞台発表はきょうとあすでは内容が違ってきます。9時から始まった高校の音楽コンクールは超満員で立ち見が出ていました。スポットライトを浴びて熱演が繰り広げられている舞台とは対照的に、薄暗い客席のあちらこちらには、ほのかに光る小さな液晶の画面が見えます。息を凝らしてブレないように注意しながらビデオ撮影をする保護者の姿です。
 音楽コンクールは高校・中学と分かれて行われますが、どのクラスも本気で金賞を目指して頑張っている姿がよく現れていました。毎年のことだと思われますが、きょうの舞台に立つまでに、クラスで様々な葛藤や困難があったはずです。それを乗り越え、皆が目標実現に向け力を合わせている姿が感じられるところに、聴いているものの心を打つものがあるのだと思います。高校・中学とも上級生が金・銀・銅の各賞を独占しました。負けられないという意地もあるかもしれませんが、こうするんだという「思いの強さ」が、私には感じられました。
 今年も感動の音楽コンクールでした。全てのクラスに心から賛辞の拍手を贈ります。

2013年09月06日

あすは雲雀祭

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 あすは第48回雲雀祭です。本校の文化祭にあたります。きょうは午後から全校で準備にあたりました。
 会場づくりのために、教室の机や椅子の移動、パネルや暗幕の搬入など全校生徒が動きます。校舎の階段も上り専用、下り専用と分けています。そうしないと、大きな物を持って階段で上りと下りが交差するのは危険だからです。生徒会役員の指示のもと、第1次特別作業、第2次特別作業と進められていきました。その後は、それぞれのクラスやクラブの準備になります。講堂も音楽コンクールや舞台発表のための音響や照明の準備が進められています。校庭の緑の芝生の上に白いテント、高校3年生の模擬店の準備です。歌声も聞こえてきます。音楽コンクールに向けての最後の練習でしょうか。準備が順調に進んでいるところもあれば、時間との戦い、最後の追い込みにかかっているところもあるようです。すっかり日暮れが早くなり、薄暗くなったところに教室の明かりが見えるところが幾つもあります。
 天候不順が続く中、準備の時間が足らないのではと心配したり、台風や大雨で文化祭そのものの開催を心配していましたが、それも杞憂に終わりそうです。土曜日の夜から日曜日にかけて崩れるようですが、文化祭の開催そのものを検討しなければならないようなものではなさそうです。その日を目指して準備してきたものは予定通り実施されるのが一番です。あれもしとけば、これもしとけばと思うことはあるでしょうが、いよいよあすは雲雀祭です。

2013年09月05日

「ウンウンペンチウム」

 「スイヘリーベボクノフネナマガアルシ・・・」この辺りまでは今でも出てくるのですが、その後はもう無理です。それでも、昔覚えたものは今でも残っているものだなあ、と思ったりしています。呪文のようですが、「H、He、Li、Be、B、C、N、O、F、Ne、Na、Mg、Al、Si・・・」を表す化学の教科書に出てくる周期表の一部てす。
 当然、私の中高時代より元素の数は増え、現在では原子番号118番まであるようです。原子番号は、その原子核の中にある陽子の数で表します。 自然界で最も重い元素は陽子が92個あるウランです。しかし、それより重く、陽子数の多い元素を原子核融合によって作りだすことも可能で、現在は118番まであるようです。 と言いましても、新たな元素を発見しても、2つの異なる研究所が確認して初めて周期表への追加を検討することになります。10年ほど前にロシアの研究所で生成した115番の元素が、つい最近ドイツの研究所で実験を再現することに成功したようで、周期表に追加する検討が始められているそうです。114番と116番の元素にはすでに名前が付いていますが、115番には付いていません。そこで原子番号115を表すラテン語とギリシャ語から、100や10の位の「1」は「ウン」、1の位の「5」は「 ペンチウム」から、暫定的に「ウン+ウン+ペンチウム」と呼んでいるようです。
 この新元素、1秒ともたずに崩壊してしまう不安定なものだそうです。何かの使い道があるわけではないようですが、宇宙がまとまった状態を保っている仕組みなどの理解に役立つようです。この世に無駄なものはない、ということです。

2013年09月04日

大雨・洪水警報発令

 台風17号が九州に上陸し、週末には近畿地方に接近するのではないかと心配していたところ、間もなく温帯低気圧になりました。台風の消滅はいいのですが、秋雨前線を刺激することによる大雨は引き続き警戒が必要になると考えていた矢先のことでした。午後1時26分宝塚市や川西市などに大雨・洪水警報が発令されました。
 午前中の授業が終わり、体育館では高校3年生が模擬店のチケット販売をしていました。高校1年生は舞台練習のために講堂に集合するなど、午後から文化祭の準備にかかろうとしていたところでした。文化祭を間近に控え、警報発令による臨時休業により準備の時間が不足することを心配していたものが、現実のものとなってしまいました。残された時間を工夫するなどして、予定通り文化祭が開催できるようにしたいと考えています。
 それにしても、今年は、猛暑の連続、最高気温の更新、海水温上昇によるサンゴの白化現象、記録的な小雨による水不足と思えば一転して大雨による災害が各地で起こるなどしています。穏やかな季節の変化の中にも春夏秋冬、四季がハッキリとした日本の気候の特徴が何処かにいってしまったようです。異常気象は今年のことで、来年以降は平常の姿に戻れば良いのですが、どうもそうはいかないような感じです。もうすぐ「二百二十日」、これ以上被害が拡大されないようにと願っているところです。

2013年09月03日

北海道からの贈り物

 今朝、クール便で北海道からスイカが送られてきました。段ボールの中にはよく冷えたスイカ4個と写真に手紙が入っていました。高校2年生が6月の修学旅行でお世話になった農家さんから送られてきたものでした。
 修学旅行では4〜5人が各農家にファームステイすることになっています。それぞれの農家さんの家族の一員となり、仕事を手伝う農業体験をすることになります。わずかな日数ですが、一緒に生活することによって得る体験は生徒たちにとってかけがえのない思い出となるようです。ましてや、その時の作業がこのように大きく実を結び成果として手元に届けられると尚更のことです。その他にも、「感響プログラム」の一つとして植樹による森の再生を行っています。占冠村に「雲雀丘の森」が誕生しているのはその成果の現れです。名所旧跡や観光地を巡る旅行も思い出に残るものとなるでしょうが、自分たちの行った作業や行為が形として後々にまで残るものは一層素晴らしいものになることでしょう。
 学校生活や数日後に迫った文化祭に追われ、記憶の彼方に行きかけていた修学旅行を思い出させてくれる心温まるスイカの贈り物でした。

2013年09月02日

佳境に入る文化祭準備

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 「写真部です。先生方の写真を撮らせてもらって、文化祭で展示しようと思っています。校長先生も撮らせていただけますか。お願いします」といって数人の写真部員が校長室にやってきました。きょうの5時頃のことです。週末に開催される文化祭に向けて、クラブの準備が最後の追い込みにはいっています。書き入れ時です。
 クラスの方も、合唱コンクールに展示や舞台発表の準備が佳境に入っています。合唱コンクールは全クラスが金賞を目指して頑張っています。中学のコンクールの形態が少し変わりますが、例年の様子では、2年生や1年生が賞の一角に食い込むこともありますが、3年生が金賞を取っています。先輩が後輩に手本を示す結果になっています。プレッシャーになっているかもしれませんが、この「伝統」を守るべく今年の3年生も頑張っているようです。段ボールや新聞紙、ペットボトルなどを抱えて校舎内を歩いている姿も見かけます。展示に使うのでしょう。雨が降っていなければ、芝生の上で舞台発表の練習をする姿も見られるのですが、そうもいかず校庭は静かなものです。
 昨日の雷と雨に引き続き、きょうも北大阪地区や兵庫県の西部に大雨・洪水警報がでるなどしています。今週はどうも不安定な天気が続くようです。台風17号が週末に接近するとの予報もあります。警報が発令され臨時休業になったりすると、準備の時間が足りなくなります。文化祭に間に合わないのではと気掛かりなところです。

2013年09月01日

「二百十日」

 「『おい。いるか』「いる。何か考えついたかい』『いいや。山の模様はどうだい』『だんだん荒れるばかりだよ』『今日は何日だっけかね』『今日は九月二日さ』『ことによると二百十日かも知れないね』 会話はまた切れる。二百十日の風と雨と煙りは満目の草を埋め尽くして、一丁先は靡く姿さえ、判然と見えぬようになった」。夏目漱石の小説「二百十日」の一節です。
 「二百十日」は雑節の一つ、「立春」から数えて210日目の9月1日頃になります。この時期はイネが開花・結実する大切な時ですが、台風が襲来して農作物が被害を受けることがよくあり、先人の知恵や経験から厄日とされ警戒を呼びかけているものです。台風襲来の特異日とされているとともに、1923年9月1日に発生した関東大震災にちなんで「防災の日」に制定されています。この日にあわせたかのように、昨夜からきょうにかけ台風15号が接近、温帯低気圧に変わったものの前線を刺激し各地で大雨の被害をもたらしています。「備えあれば患なし」なのですが、最近の現象は今までの経験や予想を遥かに超えるような事態になっているので「備え」が大変です。地震・津波や台風などの自然現象に対する「備え」が大変なのはわかりますが、人災による被害を抑える「備え」は万全にしたいものです。