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親孝行・やってみなはれ

2023年07月28日

おそすぎないうちに

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 先日,出勤途中の車のラジオから中山真理さんが作詞,作曲された合唱曲『おそすぎないうちに』が流れてきました。久しぶりだったこともあり,その歌声に聴き入ってしまいました。みなさんは,この曲をご存じですか。


おそすぎないうちに
            作詞 作曲:中山真理
なくしてしまってから その大切さに気づいて
悔やんだり 悲しんだりしても遅すぎるよ

もしかしたら 一番この世で大切なものは
ふだんあまり身近すぎて 気にもとめていないかも

今あるすべてのものは 当たり前なんかじゃなく
今あるすべてのものが 奇跡的にあるとしたら
君はどうやってそれを守るだろう

おそすぎないうちに まにあう今のうちに
できるかぎりのことをしよう
生まれてこられた お礼に

なくしてしまってから そのあたたかさに気づいて
悔やんだり 悲しんだりしても遅すぎるよ

もしかしたら 一番この世で大切な人は
当たり前と決めつけてて いると疑わないかも

生きているすべての人は なんとなくなんかじゃなく
生きているすべての人が ぎりぎり生きているとしたら
君はどうやってそれを愛すだろう

おそすぎないうちに まにあう今のうちに
できるかぎりのことをしよう
生まれてこられた お礼に


 私は雲雀丘学園に勤める前,20年間,公立の小学校に勤めていました。公立の多くの小学校の卒業式では“呼びかけ”を行います。その内容は,だいたい“6年間の思い出”“親や友達への感謝”,“未来に向けての決意”です。私が初めて6年生の担任をしたとき,この合唱曲『おそすぎないうちに』に出会いました。その歌詞とメロディ,親への感謝の思いを一生懸命に伝えようと心を込めて歌う子どもたちの歌声に心打たれたことを,今でも覚えています。それから6年生を担任するたびに,卒業式の“親への感謝”の場面では必ずこの曲を歌うようにしていました。
 この曲を聴くと,私はいつも母のことを思い考えてしまいます。「毎日の忙しさにかまけて・・・,この頃,実家に顔を見に行ってないよな・・・,親孝行できてないな・・・」と,反省ばかりです。現在,母の年齢は81歳です。女性の平均寿命は87歳といわれています。敬老の日の新聞の特集記事に書かれてあったのですが,そこにあった計算式にあてはめると,私は2か月に1回程度,実家に帰るので,
 6回/年間 × 余命年数(87歳―81歳)= 36回
という計算になります。親と一緒に過ごせる回数,時間の少なさに愕然とさせられました。具体的な数字を目にしてからは,何か特別なことをするわけではありませんが,できるだけ実家に顔を出すようにしています。今年の夏休みも,お盆休みだけでなくおばあちゃんのことが大好きな娘たちを連れて,できるだけ多く帰ろうと思っています。一緒に食事をしたり,他愛もない話をしたりする時間を大切にするために。

(雲雀丘学園小学校 生活指導主任 6年担任 打村 孝志)